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2010年2月5日金曜日

矮小化する日本

断って置きます。私は朝青龍ファンでも、相撲ファンでもありません。そんなやつが何を言うのかとお考えの向きもあろうかと思いますが、そこはご容赦の上お聞きください。

昨日の引退報道を見て、「やっぱり」と感じたのは私だけでしょうか?確かに刑事事件になれば話はまた別です。しかしまだ結論も出ていないのに、きょろきょろする日本人特有の辺境性がマスコミの報道や大臣の言動で動かされているようです。あの理事の投票事件とも相通ずるものがあります。

確かに、横綱の言動は不評をかう部分も多かろうとは思いますが、相撲協会しいてはみんなが横綱にしたんじゃないんですか?強い日本人がいないので、海外の強い力士をひきいれた訳です。

品格が第一要件なら最初から人事面接を行い少しでも品格にかけると思えば横綱にしなければいいのです。

横綱審議委員なんて言うのは一部の人を除いて、相撲の素人です。その素人が徒党を組んで、国技としての相撲とはこうあるべきという戦中の軍隊のような精神論をぶちあげます。

笑っちゃいます。品格、品格という言葉が出てきますが、品格というのはそもそも相手に対して口にすべき言葉ではありません

人間に対してこの品格という言葉を使うことは、人を物のように固定化し、一元的価値観による評価の統一という作業を含みます。そう多元的で理解不可能なものを排除する思考なのです。

自分の品格はどうなのでしょう。完璧な品格などこの世に存在しません。テレビで横綱を批判している人はどのくらい知っているのでしょう?そして自らの品格は?世の多くの品格論者のことを私は全く認めていません。

動物でもそうです。弱い動物は徒党を組んで、違うものを排出します。そう日本人の戦後の精神構造にこの西欧に対しての卑屈なまでの従属意識と、アジアに対する睥睨して威圧する集団心理を感じます。異質なものを受け入れられない保護主義です。

いつも同種の価値観しか認めない日本人とそうすることで視聴率や購買数を稼ごうとするせこいマスコミの多いことに今更ながら、日本がどんどん縮こまっていく感じがしてがっかりしています。

日本はどこへいくのやら、大相撲もニュースも見たくないのです。ニュースはますますバラエティ化していくことでしょう。