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2012年7月17日火曜日

ギリシャ化する日本

昨日のデモでどのくらいの人が足を奪われて、大変な目にあったのだろう。休日とて働いている人はいるのだし、折角の行楽に出かけた家族連れは散々な目に会った事だと思う。

言っておきますが私は原発推進派ではありません。原発は無くなって新しいエネルギー政策に転換されるべきだと思うし、政治にそのインフラの整備を求めています。

私が言いたいのはあれだけ多くの人がきちんとした思想信条をもって参加しているのかという問題です。

私の知り合いは時給いくばくかのお金を受け取り組合から要請されて参加していた人もいます。

私は組合というものに懐疑的です。私が勤労奉仕していた某組合での経験から、組合が組合員から搾取する構図を良く見てきたからです。結局、ソビエトのそれが官僚社会的組合の自己保身と垂直性に他ならないのと同じ事です。

なんだかニュースを見ていて、ギリシャ国民が行っていたデモとオーバーラップします。

ギリシャの国民はあれだけ自国が衰退し、国際社会から非難を受けているにもかかわらず自分達の既得権益を守るために国民が「正しい」という唯一理念のため動き出す。

そうです、丸山眞男の言った「キヨキココロ」そのものです。

昨日のでも参加者の中には福島から参加した人もいて、マスコミは正義の味方とばかりこうした人を取り上げます。これが問題・・・テレビを見ている人は何も考えず自分の感情移入をしてしまう。

私達より先に生まれた多くの人はマルクスやレーニンを学びました。知識人といわれる多くの人がこの思想的影響を受けているのです。もちろん社会主義は泡沫と消えました。だから、だれしもがマルクス主義のようにならないことは理解しているのに体にしみ込んだ匂いのように何かが起こると現れてくる、いわばマルクスの亡霊のようなものを抱え込んでいるようです。

理論的と言われる人達も一たびこの亡霊にやられると感情的になり、「キヨキココロ」が発動されるのです。

壊し屋の異名をとり、新しい政党を作った人は理念も無く原発反対をうたっています。ポプュリズムとはこうした人達の事をいうのに、デモに参加した人たちはこの人たちに国政を任せるつもりなのでしょうか。

日米安保、沖縄の米軍基地、中国との領土問題、そして韓国との関係・・・我々は総合的に考えなければならない問題を多く抱えているのにマスコミはすぐに白黒つけたがります。

多くの問題はとても複雑で白黒付けられるようなものではないのに国民が単純化した理論を選んでいるようで私には末恐ろしくなるのです・・・・