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2012年9月27日木曜日

我田引水

昨日の自民党総裁選挙で「もう辞めます」の人が再度総裁になりましね。いやー驚きました。前総裁もそうですが、党員及び地方組織も含めてこの党の人達は国民の気持と言うもを全く理解していないのですな・・ここまで民意が読みとれないとなると選挙で勝つどころか、壊党の恐れすらありますよ。

私の注目していた大阪の人もやはり時期早尚、外交や防衛問題では素人の発言を繰り返し、国民から期待外れの冷めた目で見られ始めています。

こうなると人気の無かった政府与党は結果的に他がないからという排除の選択で勝ってしまうかもしれません。世の中、どうなるのか皆目見当が付きません。

こんな結果を予想してか青年議員代表の小泉氏は出馬せず、大敗の将でない石破氏を支持していました。彼は風が読めるのかも知りませんね。

私がニュースを見ていて驚いたのは一国の宰相を経験した総裁は集団的自衛権の行使をよく口にすることです。彼は集団的自衛権について何の見識も持っていないのでしょうか。

集団的自衛権というのは冷戦構造の頃、NATOやコメコンに代表される諸国がアメリカやソ連といった超大国の傘のうちで守ってもらうことだと認識しています。

だから他国から攻められたら助けて下さいとお願いをするのであって、間違ってもアメリカが攻撃されたら日本の自衛隊がアメリカ本土までいき戦うなんて事は想像していないはずです。

良くも悪くも敗戦国日本は日米安保という傘の中で守られてきたのであって、その事をなしには現状では何の防衛も出来ないのです。

もちろん日本が憲法を変え、自衛権を主張し、石破氏がいうように自国民の命と財産を守るために海兵隊を組織することも可能でしょう。ただ、やみくもに場当たり的改憲主張では困るのです。この国の未来のために大きな絵図を描かなければこの国は火の落ちる国となってしまいます。

チャイナリスクについて数年前色々と考えた事がありました。直接の動機は大手ビールメーカーの中国進出と撤退についての一冊の本からでした。

当時、上海駐在の友人にその事を尋ねたら、彼もそのリスクについては十分承知していました。

中国という国を理解するにはまず中国共産党について理解しなければなりません。最近読んだ本にこの組織の特殊性について書かれていたものがありました。この組織は権力の二重構造とはまた違う、入れ子のようなものだと書かれていました。

つまり、人民と人民軍と共産党がそれぞれ入れ子になって存在しているのです。だから、ある部分だけを見ると人民軍的思想であり、また別の部分は党の思想なのです。

マスコミで流される反日の映像を見るたびに、これも政府の仕組んだ政策なのかと本当に末恐ろしくなります。まさにそこに存在しない自分が体験したかのように感情の澱をつくり、そしてどんどん積もっていく、恐ろしいことです。

コストカットの名のもとに海外に進出していった企業が痛い目に会っているのは仕方ないでしょう。だってそこには自社の製品を少しでも中国市場で売りたいと言う魂胆が見え隠れしているのですから。

しかし、前述したそうした企業に従事しない国民の感情の澱が、こらえ切れなくなり大きく舵をとったら益々この国は相手の思うつぼになってしまうのです。

すでにあの国はフィリピンの領土を6つも占領しました。まさに侵略です。しかし、マスコミも国連もその事を口にしません。

世界の警察に盆暮れの送りものが届いているからかは分かりませんが、もはや警察は何も言えぬ体となってしまったようです。