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2009年5月11日月曜日

良書  「未曾有の経済危機 克服の処方箋」


昨日は電車に乗る機会があったので駅前の書店で1冊を購入しました。
これが良い本でした。経済危機を声高に書き記す本や全ての原因がアメリカとその金融システムにあるなどという論客はこのときばかりに威張り散らす子供と同じです。
この著者野口悠紀雄氏は早稲田大学大学院でファイナンスの教授をしている元大蔵官僚です。元大蔵官僚だからといって穿った目で見ないで下さい。


日本ではアメリカの金融危機が起こったときに「対岸の火事」「たいしたことはない」と高を括っていました。その理由は日本の金融はアメリカのように毀損されていないというものでした。
私はそうかなと思いました。今回の危機の発端は確かに金融システムの過度な成長と脆弱さにあります。しかし、トフラー氏の「富の未来」にも記されていましたが、グーローバル化の本質は富の移動が瞬く間に、瞬時に行今回の本質のような気がしています。
アメリカは輸入国です。そして日本は輸出国です。アメリカの景気は輸入減により「緩和」されます。しかし、日本や中国は「さらなる痛み」になります。本の題名とは裏腹に著者は日本が世界で一番この景気回復が遅れるという結論です。


もうひとつ注目されることは為替です。この本でも述べられている「ビッグマック指数」は簡単に言えばビッグマックが各国でいくらかという比較です。日本では290円、アメリカでは3.54㌦です。1ドル90円とすると日本では3.2㌦と安くなってしまいます。率にして90.4%です。つまり同価とするためには円は1ドル81.36円でなければなりません。


日本経済は円安というトレンドとは逆行した為替をベースに外需依存を続けていた製造業こそ大きな見誤りだったのだと思います。つまり81円で利益の出る構造に転換するべきだったのです。
最後に自己投資の重要性を説いている点では、本田直之氏等とも同様に機会費用の観点からも検証されていました。


今回の経済危機を単なる金融システムのみに問題があるという了見の狭い内容ではなく、マクロ的に厳しい内容は好感が持てます。Sパパ是非ご一読下さい。お薦めします。


30回ゼミOB会




薫風の中、大学のゼミ30回のOB会に出席しました。
少し早く着いたので真田堀の見える堤防に上がりました。


堤防からキャンパスに下りる階段は昔のままです。
友人の永久幹事のO氏の誘いに乗らない手はありません。喜んで参加です。懐かしい面々にも会えました。
この会の参加者は120名と30年(会が発足して)の歴史を感じます。

先生も齢80にしてお元気です。私もこの頃先生のいわれる「縁」を強く感じます。いかにしてこの「縁」を生かし続けていくかが人生かなと思います。
そう友人のK女史と我が家が今年銀婚式です。本日結婚記念日で一足早く帰ったK氏は再来年銀婚式だそうです。O氏がいうように2.3年の間にこの家族でマウイにでも行きたいものです。マウイなら家に帰らなくても良いのが好都合です。いけるときに行きましょう!!次はないのですから

今日、妻は友人のご主人の葬儀です。死因は血液の癌だそうです。本当に元気がなによりです。