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2014年3月31日月曜日

生ハムのお話

 家で人をもてなすときに出来る限り食材を探し求めて、私自ら調理することを建前としているので色々なことを勉強しなければならない。ワインもその一つだが生ハムも同様である。

 この所イベリコやハモンといったスペイン産の生ハムを毎年交互に購入して食べてもらっていた。もちろん高級なのはイベリコのベジョータという黒豚のどんぐりのみを食べさせたものであるが、毎年食べていると少し塩辛い気がする。白豚はそれに比べるとあっさりしているがやはり塩気が強いのは変わらない。
世界三大ハム(本当にそう呼ばれているのか不明ではあるが)といえばスペインの生ハムと金華ハムとパルマ・ハムである。このパルマは極力塩気を少なくしてつくる。つまり腐敗との追いかけっこである。当然、開封したら出来る限りはやく食べなければならない。そしてそうした繊細の味のハムとなると厚さと切り口が問題となる。イベリコの時には薄く切れない。切り口もギザギザになってしまう。写真家の西川治氏が十数年前のブルータスでイタリア食材の特集をやっていたのを思い出した。あの写真のハムはどれも薄く、艶やかにしっとりしていた。

となれば今回はシンタマのみを使った幻のハム「フィオッコ」という選択肢もある。因みにパルマ・ハム協会ではスライサーを使うことを薦めている。家人には内緒で業務用のスライサーがもうすぐ家に届くことになるだろう。