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2012年9月3日月曜日

先人達の教え

世の中にハウツー本なるものが横行しております。中には読んでためになるものも多少はありますが、そのほとんどはお金をドブに捨てているようなもの。考えてみて下さい。今までお金の貯まらなかった人が一冊の本を読んで溜まるようになるくらいなら、この国のGDPはあっという間に世界一になってしまいます。そんな話はさておき、数日前のイトイさんのブログにもありましたか゛、先人達の教えというものを私達はどこかで受けているのです。イトイさんが言っていた「汁物より食べよ」は私の祖母も言っていました。何故、なのか幼い頃には分かりませんでしたが、温かい汁物(総じて)より食べ始めると体の体温が上昇し、腹八分でも満腹感を覚えます。さらに口腔が乾いていると味覚の感覚は乏しくなるのだそうです。と言っている我が家でも妻や息子は最後に汁ものに口をつけるのですが、先人は教えてくれなかったようです。(私は先人ではないので・・笑)

昨日も鎌倉の二楽荘で食事をしていると上品な白髪のご婦人達が3人後ろの席に付きよもやま話をはじめました。聞くともなくその会話を聴いていると、他人の話題や娘息子の話題はほとんど出ず、今自分がどうしているのかいう話題と最近の世間の動きを話しています。決して我田引水にならず、歳を取ると孫と病気の話になるというのとは正反対の内容でした。新しいものを受け入れるというのは中々難しいものです。しかし、そのお一人は楽しい、面白いという言葉がポンポン玉のように出てくるのです。私は感心しきりでした。しかし、ある事に気付いたのです。そのご婦人は決して結論を言いません。楽しいとか面白いとかいう事は言っても、二項対立的な白黒の判断はしないということです。つまりは、経験はするけれども、結論は言わないのです。

ある人に言わせれば、古だぬきのような考え方だと揶揄する向きもおありでしょうが、何でも白黒付けたがる昨今の風潮には新鮮さを感じました。

政治にしてもマスコミにしても、甘受の精神を失っています。例え自らの信条と違えど、他人の意見を一度は聞き、もう一度咀嚼する。そんな行動がめっきり減っているからこそ、新鮮に思えたのです。

アンチョコなハウツー本よりそんな先日達の教えが実は周りに転がっているのです。私はイトイさんのようにそれを広く人口に膾炙することはようしませんが、小さくこうしてアナウンスメント程度はするつもりです、近しい人にだけですが・・・・