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2010年3月15日月曜日

経国済民  西周

経済」という言葉は福沢諭吉がeconomicsを訳すのに「経国済民」から作ったことは有名ですが、「哲学」「心理学」という言葉も同様に日本で作られた造語であります。

作った人は西周といいます。徳川慶喜の政治顧問をした人でもあります。日本の哲学の黎明期を作った人です。

明治初めまでの文化人は漢文の素養が高く、外来語の訳語がうまく作られていましたが、今はとんでもない訳か、外来語がそのまま使われることが多いのが現状です。

そんな意味を考えながら森羅万象をみ見ながら、「哲学」を考えると反自然主義的思想との結節が生まれるはずです。

中国とグーグル 「超紫陽極秘回顧録 読後」

グーグルの中国撤退のニュースはアメリカの議会も交え、大きなニュースになっています。

やっと読み終えた「超紫陽極秘回想録」ですが、内容的には全て中国当局の検閲済みで極秘でも何でもないのですが、中国という国は今も昔も「政治は社会主義で、経済は資本主義をめざす」で一貫しているということです。

これは全ての説明に合点がいく基序であり、これいじょうでも、これ以下でもない冷静な中国観であると認識しました。

中国の政治に自由主義の標榜する人道主義や人権を持ち出してもこれは無理な話です。しかし、自由経済となれば話は違います。

グーグルが経済的効果を求めるのであれば、非撤退の道もありますが、人権や人道主義を持ち出し、テーブルから降ろさなければ撤退の方向に向かわざる得ないと考えています。

昨年の書架ですが、「チャイナリスク」というこの本も参考になります。様々な企業が中国に進出して、退場していく仕組みをおぼろげながら掴むには良書です。

オムライス

先日、ラーメンの話をしていたら三者三様それぞれの好みが分かれ、100人いれば100種類のラーメンがあるかのごとくです。みんなそれぞれが一番星を持つ、こういうものを本当の国民食というのではないかしらん?

ところでオムライスも好みの分かれるところですが、こちらは大きく分けて2つのバリエーションではないでしょうか?

オムライスの発祥の地は大正時代といわれ、ひとつは大阪の「北極星」、そしてもうひとつは銀座の「煉瓦亭」といわれておりますが、煉瓦亭のそれは卵をご飯の中に混ぜてしまうので、私的には論外となりますが、今は普通のスタイルになったようです。

近年では伊丹十三氏の発案といわれる銀座「たいめいけん」のタンポポオムライスなるものが人気のようです。プレーンオムレツをふわっとのせ、ナイフで真ん中をきって半熟卵を覆いかけるアレです。さらにケチャップのかわりにドミグラソースをかけるものまであります。

写真上は煉瓦亭のオムライス、下は日本橋たいめいけんのオムライスです。(共にHPより)


私は薄焼き卵をのせてケチャップをかけるのが好みです。ただし、チキンライスはべチョっとしたらダメです。

舌は戻るといいますが、小さなころ隣の隣が小さな中華料理店で、そこで作ってくれるオムライスが私の一番星です。そうそれ以上に美味しく感じたオムライスにはまだ出会っていないからです。

夕餉はオムライスも悪くないかも・・・・・・・・おなかが空いてきました・・・・・・・・・・

代替医療のトリック

それにしてもアマゾンはハヤイです。日曜に頼んで日曜についてしまうのだから驚きです。

この手の本を読んでいると私が代替医療について否定的な人間のように思われるかもしれませんがそうでもありません。西洋医学が全てであるとは思っていないだけです。しかしながら代替医療のほとんど全てまあ99%は科学的説明がつかないものばかりなのもこれまた事実です。

この著者は「フェルマーの最終定理」でも有名なサンエンスライターです。

様々な健康食品が売られています。テレビでも毎日のようにコンドロイチン、ヒアルロン酸の食品や化粧品の宣伝を効果があるかのように堂々と流れています。科学についてこれほどまでにリテラシーの無い人間の多いことが嘆かれます。生物、生体のメカニズムを考えればわかりそうなものです。

問題なのは、これが医療行為となった場合です。あくまで健康促進程度に捉えていればいいのですが、これが全てになってしまうのは医療のデパートと同じです。私の周りにもこの手の事についてのリテラシーが感じられない人は多く存在します。そういう人にこそ一読を勧めます。でもそういう人は読まないんです。あえて意識の外に置くわけですから。

Boeuf bourguignon/ Salada perigord

告別式があったのでサンデーブランチとはいきませんでしたが、念願のブッフ・ブルギニヨン(ブルゴーニュ風牛肉の赤ワイン煮)とペリゴール風サラダです。

レシピは辻静雄氏の「パリのビストロ」と大森由紀子さんの「フランス地方のおそうざい」という本のミックスです。

ペリゴール地方はファグラの産地です。ファグラの本体はパリやロンドンの大都会に行き、産地ではそれ以外のこの砂肝や肝臓の料理が盛んなようです。

合わせるワインはもちろんブルゴーニュです。コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ・ル・クロ・ド・マーニ・ドメーヌ・コルン2006です。

ブッフ・ブールギニヨンのレシピ
☆牛肉(8センチ程度のかたまり)に軽く塩胡椒して、セロリ、ニンジン、玉ねぎ、にんにく(それぞれ8ミリ程度に刻んだもの)と一緒に赤ワインに一晩漬けておく
☆翌日、牛肉を取り出しよく回りをふいてからバターで表面に焼き色がつけ取り出す
☆つけ汁と野菜をザルでとりわけ、野菜のみ同じ鍋フライパンで香りが出るまでいためる
☆牛肉、つけ汁、香味野菜、トマトピューレを鍋に入れて煮立たせる
☆あくをとったらすぐ弱火にして3時間蓋をしたままじっくり煮込む
☆付け合わせにニンジンと小玉ねぎをグラッセする

※鍋はルクルーゼのように蓋が重いものが良い
※野菜を小さくしすぎるとざる取り分けにくい
※グラッセはひたひたの水にコンソメ、バター、塩少量でやわらかくなるまでゆでる

ペリゴール風サラダのレシピ
☆砂肝の皮とすじを丁寧に取る
☆砂肝はさっと水洗いして水気をとり、塩胡椒してブランデーをふりかける
☆フランパンを熱し、バター、にんにくのみじん切りを入れ、砂肝をいためる
☆表面がカリットしたらできあがり
☆エンダイブをちぎって、砂肝をもりつける
☆食べるときにバルサミコ酢をかけて食べる

※砂肝はきちっと皮とすじをとると半量位になる

赤ワイン煮は時間がかかりますが、このペリゴール風サラダは超簡単です。エンダイブの苦みと砂肝が絶妙です。自画自賛ではありますが、こういう料理を出すビストロがほしいものです。丁寧に作った料理は観た目は別として必ず美味しい天使が訪れます。