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2014年2月23日日曜日

あるがままを受け入れる

先日の私は軽井沢に3日間閉じ込められた。記録的な大雪で全ての交通網が遮断された。もっとも、鉄道に関しては2日後には復旧したが、四足の家族二人と一緒となると車をおいて電車では戻れない。結局、予定より3日間多く滞在することになった。
私が逗留していたのは一戸建てのログハウスだったので孤立感は倍増された。玄関からホテルに続く道は完全に雪で封鎖され、朝食をとるためにラッセルして道を作った。朝食前の良い運動にはなった。

こういうときに大方の人は事態を受け入れている。自然の前では人間の力など無力であることを理解している。ところが、一部の人は口角泡を飛ばしホテルの従業員に文句を言っている。自分はどうしても帰らなければならないといい静止するのも振り切り車に乗り込み出て行ってしまった。案の定、車が途中でスタックしてホテルの救援要請の電話が入った。今度はホテルの従業員の車もスタックして余計に事態を悪化させてしまった。そして、本人お礼も言わず部屋に消えていってしまった。
レット・イット・ビー、そう人生は思うようにならない。なるようになるさ。この歌詞を思い出す。

ところが3日もすると何やらそうとばかり言っていられない悶々とした気持ちになる。一つは情報が錯綜していることだ、これによって多くの人が被害を受けた。前日まで正常運転の予定としていた新幹線は完全に運転中止、運転再開するとのアナウンスも結局再開できず多くの人が立ち往生し、駅は人でごった返した。

立ち往生で言えば、碓氷バイパスに立ち往生した300台近い車両にも情報が届いていない。もっと手前で道路管理者が警告をするべきだった。

そして自治体も慣れていないを言い訳にひどい対応だった。軽井沢町は3日経っても南側道路は一車線しか通行できず、北口の駅前は雪が残り車の通行に支障をきたしていた。除雪されているのは警察署の前だけ。笑えるジョークだ。除雪の下手くそさは軽井沢に限ったことではなく、安中市や前橋市も同様だった。道路の真ん中に雪を積み上げるので右折や左折の車線が封鎖され大渋滞を巻き起こしていた。

昔、新潟県の豪雪で有名な小さな町に行った時にあまりに整然と除雪されていたので宿の主人に理由を聞いたことがある。すると主人は町の人達が除雪のある取り決めをしていてそれが長年のルールになっているというのだ。なるほど自衛隊の手を借りなくても、こんな小さな集団で事前に準備することで災害になることを最小にとどめていると感心した。
あるがままを受け入れる。大切なことだ。ただし、一方で人間は考える葦でもある。同じような過ちを犯さぬよう学習する動物でもあるのだ。