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2010年9月15日水曜日

認知バイアス アンカリング効果

人間と言うものは必ずしも合理的判断を下さないものなのです。

以前にも申し上げましたが、心理学の分野では認知バイアスとしてつとに知られています。

その中でもある一定の行動の記憶が増幅され過大な重みを持つことをアンカリング(=錨)効果といいます。

映画を観終わって、その情景にあったある物が特に良く思えたり、欲しくなったりするのもその表れです。

マスコミはこのアンカリング効果を旨く利用しているのです。真実は一つだと言い切る人がいます。

冗談じゃありません。真実は複数です。どれが最良か、最善かなど鏡の写し方で変わってきます。

ある学生が大学教授の悪口または良い評判を立てたとしましょう。この事実はどちらも正解なのです。そして誤りでもあるのです。

数値化できないもを既成化して看過することは、多くの誤った認識バイアスそのものです。

私の友人は面白い事を言います。外資系の金融機関にもかかわらず、英語や外国語が流暢にしゃべれる事など、その内容と比べれば比するべきことではないと、つまり内実が伴うことが重要でありパフォーマンスはずっと後を付いてくるものだと言うのです。その彼は入社後、英語とパフォーマンスの研修のためにアメリカの大学に留学していた経験もあるのです。

そういえば私達がマイケル・サンデルの授業のことを話題にしていたときに、息子がポソッと「そういう評価はアンカリングそのものだよ」と言いました。

私達も必要以上に彼のパフォーマンスを評価していたのでしょうか?多くは語るべきではないのかもしれませんね・・・・・・・・・

複眼的思考の大切さを考えた今日であります。

1 件のコメント:

スコママ さんのコメント...

Dear Mr.Twitter,

外資系金融機関氏の話を読んで思いましたが
その通りだと思います。
英語が話せないのではなくて話す内容が無いのだと。
サミットでのわが国代表者がこれに当たります。
しかし、もっと困ったことは仮に話す内容があってもそれを上手く表現できない我々日本人一般です。
世界医学会に出席をした若手研究者が彼の恩師の発表は英語ではあったが貧しい英語力と説明力(併せてプレゼンテーション能力)の欠如により会場ではほとんど理解されなかったのでは心配していました。
ほぼ同じ頃、カンヌで行われたた世界広告代理店大会で発表したわが国の代表的な広告代理店役員の発表も英語ではあったものの、他国の発表者のダイナミックなプレゼンテーションに比べて著しく劣るものであり恥ずかしかったとお供で出席をした若い人が言っておりました。
このように世界への発信がうまく行かないようであるならば日本はますます世界から忘れられた存在となるんではと私はとても心配しています。
スコパパ