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2013年8月13日火曜日

サービスの本質とは

このところ冷蔵庫の製氷機とエアコンが壊れた。エアコンは機械的異常ではなくこのところの猛烈な暑さに除湿冷房というエアコンに一番負担のかかる作業を無理強いしたせいであると思うのだが、私が驚いたのはそれぞれのメーカーの対応の良さである。
この海辺の蜑戸のエアコンはD社である。一昔前のD社と言えば中国での需要拡大から、国内の販売はどちらでもいいというような感じで、サービスもさっぱりだった。一時期は電話さえつながらないものだった。ところが電話の翌日には来訪できるというのだ。冷蔵庫はH社製である。3年前に購入したそれは非常に使いやすく、性能も優秀だった。今回も製氷室に大きな氷を入れた時に部品が破損したのであろう。つまり私が悪いのである。ところがこちらも対応が良かった。翌日には修理に来る予定であったが、こちらの都合で伸ばしてもらった次第である。東京ならまだしも神奈川の海辺の街にいてこんなに対応が良いとは驚きである。

ネットショッピングが拡大し、店売りが相対的に減少した今、我々はどこで買ったかより、どの製品を買ったかというスタンスが強いと思う。大手量販店で購入しても結局、そこからメーカーに発注し修理を依頼する。この事を我々は知ったのである。使い捨てなら別だが、耐久消費財のようにある程度の年月使うようなものはどういったサービスが受けられるかということが肝要になる。

やっとメーカーがこの事に気付いたなら嬉しい。日本の製造業はアジア諸国の安い製品によって壊滅したというがそうだろうか。挙句の果てにガラパゴス化と揶揄される多機能独立型の製品を作ったことが敗因であるといわれている。いやいやそうではないはずだ。我々が中国製の安い家電製品を買った時にはこうしたサービスなど期待していない。そう使い捨て感覚だからだ。なぜ日本製品を買うのか。そこには買った後のことを考えているからなのだ。アップル的製品と耐久消費財の一番の違いはそこである。サービスの本質とはユーザー、消費者の心を読み、そこにすり寄ることである。それが出来ればまだ日本の製造業もチャンスを生かせると思うのだがいかがであろうか。そんな期待をして蝉の声を聞く、夏の朝である。

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