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2013年12月17日火曜日

時間のたたみ代  経営者の時間

若い人は年輩者に比して時間の経過するのが遅い。これは誰かも同じようなことを言っていたが年齢が分母に来るらしい。つまり私の場合は生まれたての赤ちゃんの54倍で時間が過ぎて行くことになる。その数値が正確かは別として多くの人がそう感じているのではあるまいか。

若い頃はプライベートと仕事を区別して考えていた。ところがいざ自分で経営してみるとそんな事は言っていられない。その事を誰かに愚痴めいて話した時に言われた。それは君の仕事の仕方が下手なのか、時間の使い方が悪いのか分からないが、要するに自分の脳力の無さを他人に説いているようなものだと。それ以来、プライベートと仕事を分けることはしなくなった。その代わり仕事もブライベートも全力投入で楽しむ。嫌なものは最初から手を出さない。そして忙即閑、閑即忙である。この頃はそこに少しばかりのたたみ代を入れている。何かが起きた時でも対応できる糊代にあたる時間である。若い人はそれを知らずに時間を使っているわけだから、必ずどこかで皺寄せが来る。そんなとき年配のこのたたみ代が機能する。

ところが年配になっても中にはこのたたみ代を全く持たずに生きている人も少なくない。英会話、お茶、お花、ゴルフ、乗馬と習い事や愛好スポーツは全て取り入れ、またその余のイベントを次から次に仕込む。もちろんそれは個人の勝手であるから私は干渉しない。しかし、どんなに小さくても組織や集団に帰属しているならば自重しなければならない。それが人生の先達としての役目であるから。物事がうまく機能するのはこのたたみ代が必要になるからだ。

失敗を繰り返す人の多くはこのたたみ代を持たない。持てない性格なのか理解不能なのかは分からないが、動き続けるネズミのようにただ動いているだけである。これでは会社の艫綱を任せるわけにはいかないのだ。








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