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2009年1月2日金曜日

生命記号論

数年前からCPスノウに触発されて、たとい難解でも何とか近づきたいと理系学問の著作を読むようにしていました。イアンスチュアートとマーテイン・ゴルビッキーの共著「対称性の破れが世界を創る」より日本人ノーベル物理学賞の対象であるCPパリティの破れを確認していたところ、たまたま付けていたテレビの放送大学で面白い番組を特集していました。

ソシュール、バルトに代表される哲学系の記号論と自然科学的記号論のCSパースの両方を組み入れたジャスパー・ホフマイヤーというデンマークの学者による「生命記号論」です。まさに文系と理系の横断的学問です。

彼の主張を抽出すると大切なのは「情報の処理」ではなく、「意味の大海に泳ぎだす」ことであり、「遺伝子はデジタルで処理されるが、生命はアナログである」など自然を機械的な構築としてとらえず、創造的なものとしてとらえています。レイチェル・カーソンの「沈黙の春」も引用されていました。

息子にこの話をそれとはなしにしてみました。反応はなんだでもありませんでしたが、そういえば息子が見ないようなふりをして、私のフーコーやゆデリダ、フッサールやハイデカーを読んでいたことは知っています。所詮子供はそれでいいと思います。

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