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2010年4月27日火曜日
ハモンセラーノ 到着 ファッションブランド再考
毎年お願いしているところからハモンセラーノが到着しました。
ご存じのようにハモンセラーノはハモンイベリコとは違い白豚です。ところが最上級のハモンイベリコと食べ比べたら個人的にはこっちのハモンセラーノの方が好みなのです。
何というか飽きがこないということになりますか、私にはこのセラーノが好みな訳です。
ブランドに弱い日本人ですが、こうして食べ比べてみると分かるのでは思います。
閑話休題
ブランド繋がりで一筆致せば、先日、Sパパの娘さんのWちゃんがとあるブランドを日本に導入したいと考えているとのことでした。もちろん、当人というより仕事柄その導入を検討していると言った方が適切なのかもしれません。中々、清楚で新鮮なトラッドを思わせ、個人的には好きなテイストです。
今まで、私は多くの海外ブランドといわれるアパレルを日本に導入する実践現場を見てきました。
フランスのニットブランド、自転車、宝石、化粧品などなど様々です。また、近い感じでは某メンズファッションのNC店がフレンチテイストのトラッドを導入したこともありました。
結果全て失敗です。だからといって私はWちゃんの計画に反対している訳ではありません。
自分が身銭を切って行うなら反対しますが、世の中にはある程度の失敗が分かっていても行わなければならない仕事もあります。
とあるバイヤーが私に「いや日本では難しいと思う。しかしね、何もやらなければ私の仕事はないんだよ。組織とはそういうものさ」と話していたことが印象的です。
この歳になるとお金・仕事・人間の意味がぼんやりと分かってきます。その中で自分のプレー位置を見極めれば良いのです。もちろんお父さんはバンカーショットの名人ですから既知のことでしょう。
私が経営していた居酒屋と輸入文具の店は小資本の経営としては成功していました。マスコミへの露出もさることながら、経営的に見ても相対的には成功したといっても良いでしょう。
何故だったのか?それは物を売るのではなく、ライフスタイルの一部を提案できたからです。
居酒屋では田舎から上京して都会で日々売り上げと格闘しているサラリーマンがくつろげる場を提供したいと考えた訳です。カウンターの中には岩手弁のジージが黙々と焼き鳥を焼くわけです。
輸入文具の店はパリのブキニストのようにさながらBHVのように雑然として、ふらりと入店したくなる非日常空間を作りました。どれも一点ものです。
そうつまり物に付帯する何かなんて゛す。
今、同期のF氏が展開している雑貨店では、日本の職人の物づくりを伝えたくて、そのものの成り立ちを共感してもらう努力しています。例えばこの桜の樹皮で作った茶筒はどこのだれべえがどうこうして作ったというようにです。
Wちゃんはジョナサンクラブで体感したようなあの雰囲気を日本人に伝えられれば必然的に物は売れると思うのですが、あの雰囲気はどこにもありませんから。
日本人のブランド嗜好は逆を返せば物を知らないことの証明でもあります。マスメディアにこれほど蹂躙される国民も珍しいと思います。だからこそ簡単でもあり難しいのです。
この国民の前ではコトラーも顔負けです。
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