ホノルルから、ルナリロ行きのバスに乗ります。
東の村は、広い砂浜に漁村の面影が残る閑静な所ですよ。
新興の住宅地もありますが、
背後の丘の上には、まるで気の枝の鳥の巣箱のように
床を崖っぷちに支えた家々が並んでいます。
みんな思い思いのペンキを塗って、
赤や、黄色や、緑の窓から、
遠い水平線の彼方の黒々とした潮の流れを見て過ごすんです。
貿易風の吹きすさぶ日には、
家ごと吹き飛ばされるんじゃないかと思いながら、
陽気な歌を歌って気をまぎらしています。
私の家は、そんなところですが・・・・・。
日に焼かれた海浜の砂のように、記憶が胸の底にたまっている。
深い皺の奥まで南國の日に焼かれた老女の話が
砂時計の底を抜けるたびに甦ってくるのだが・・・・・。
1976 11.26 On Air
少年は17歳、ハワイにはまだ行ったこともない、少年の原風景は賑やかなワイキキではなく、このルナリロの漁村だったのです・・・・・ルナリロは島の東の静かな街です・・・
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