巷では欲しがらない若者達と題して「嫌消費」のことが数多の記事で取り上げられています。
確かに不確定な現在の経済状況、雇用不安、年金や将来や老後の不安など、「嫌消費」を煽るものは多く存在します。さらに阪神淡路大震災に見られるような一瞬にして命が無くなる危機的状況にも直面し、ある種の虚無感が生じても仕方がありません。
本の帯に「車買うなんてバカじゃないの」という言葉が帯でおどっています。かなり衝撃的です。自動車メーカーの営業の方は驚くでしょう。
でも本当に若者は「嫌消費」志向なのでしょうか?
私は中目黒で仕事をしていて、彼ら若者が何をかっこよくて、何がカッコ悪いのかしっかりと判断していると思います。
「嫌消費」とはいわば一種の定常志向です。将来は今と変わらないか、悪くなるという定常的状態でどう生き抜くかを己に課しているのです。
生物は己の生命に危機的状況に陥ると一種の恒常性を保とうと必死になります。若者の「嫌消費」はこれににているのではないでしょうか?
自分たちの手に入らないもの(入らないと勝手に決め付けているもの)に価値観を見出さない訳です。
ある若者に「どうしてフィットを買うの?これかっこいいの?」と質問したことがあります。
すると若者は「だってかわんないじゃん。どれも同じでしょ。だったら安い方がいいじゃん。」
若者の意見はしごく全うです。極論を言えばカローラもレクサスも同じということでしょう。
分かるような気がします。物作り大国と威張っている間に本当に大切なもの無くして来たのではないでしょうか。若者を揶揄するより大人が自戒しなければならないのではないでしょうか・・・金満大国の憂国です・・・・・
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