晴れ渡った五月の青空の一日の始まりだ。
とうに現役を引退し、車の免許を返上した我が身として早朝の散歩を済ませ朝食も終え新聞に目を通し終わり、妻の入れてくれたイノダコーヒーで食後のひとときである。
ガレージのシャッターの上がる音がする。娘が駅まで孫を送り届けて帰ってきたようだが、エンジン音のしない近頃の電気自動車は特に耳の悪くなった私達には近づいてきても分からない、物騒な世の中である。
この車はT自動車という新興の電気自動車を作っていた会社が、時代の要請とその技術力で日本最大手のT自動車を吸収してT&Tモータースを作り世界的に販売を広げている車である。
1回の充電で1000キロ近く走ることができ、充電時間も30分だ。自宅の電源から供給できる。
もちろん税制優遇と補助金により今では電気自動車以外は走ることはできない。
近頃の住宅には蓄電装置が新築する際には義務付けられており、大きな助成金が貰えるらしい。
この蓄電装置により家庭用電気はほぼ100%まかなえる。畜電も電気使用の一番少ない時間帯をコンピューターが自動的に見つけ出して充電する仕組みだ。
そういえば20年近く前の大震災により一時是非が問われた原発は数こそ減少したものの無くなってはいない。もっとも「最悪」を想定した「悪魔の声」に耳を傾けることをフランスやアメリカから教わった我が国であった。
そうこうするうちに本日の紫外線指数がニュースで発表された。
なんでも太陽からの紫外線は原発の放射能より体に損傷を与えることが科学的に判明され、美白どころか日中は出来る限り表に出ないというのが昨今の風潮のようだ。
おかげで低下していた出生率は急上昇し、労働人口は増加する一方だ。笑える話しだ。
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