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2011年7月23日土曜日

3. 11と9. 11 ベンヤミン

今回の大震災そして福島原発の事故の様子を見ていて、アメリカの同時多発テロの世界貿易センタービルの崩壊とオーバーラップしたのは私だけではないと思う。

なぜだろうとずっと考えていた。

そんなときユダヤ人思想家のベンヤミンの言葉「複製技術時代」を思い出した。これは唯一無二である「アウラ」と対極をなす概念。

ベンヤミンはスペイン国境近くで、自殺した。ナチスにとらわれることを恐れて。

ホロコーストはまさにベンヤミンのあらわした「複製技術時代」の延長にある、大衆の心性の腐敗からくるファシズム政治。

それを恐れて米国に亡命した物理学者たちが作り上げた原爆、これもまた複製技術時代を代表する。

きしくも貿易センタービルは双子ビル、福島の原発も同じような建物。

そうかある時代のターニングポイントは鏡像のように現れる。

ベンヤミンのいう「複製技術時代」の終焉の始まりかもしれない。

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