皆さん、知り合いの脳外科医から聞いた話なのだが、脳外科医にとって一番大切なことは何かご存じだろうか。手先の器用さ、手術数、経験・・・・・・・確かにそれらは大変重要なファクターだが、もっとも大切なのは物事を俯瞰する力だと言っていた。
そう脳外科の書籍を見ても多くの「経過観察」というものが登場する。
私の第四脳室にある白い訳のわからないものも、すでに52年経過観察なのだ。
珍しく私の意見に息子も同意していた。
ところで昨日、ホームページの作成をしようと27歳の若いクリエーターの人とお話をした。
真面目で企業のSEを務めた後、学校に行きスキルを身につけて独立したそうだ。
ざっとイメージをお話した後、概算の金額の話になったときに、相手はその金額をずばっと提示した。
私にはその金額が高いのか、安いのか分からない。ただ、彼の理論は今までの経験やこれから生じるであろう時間的制約や諸々の事情を勘案して算出したいわば予定調和である。
断っておくがこの予定調和はライプニッツのモナドのことではない。ごく一般的意味として。
あるお得意さんの見積もりが上がってきた。スタッフT氏は相手の心情をある程度慮って、見積もりの減額提案を考えていた。
しばらく成り行きを見ていたが、その行為の中に「なんとか丸くおさめる的」予定調和が感じられた。
案の定、お得意さんは違う切り口、つまり予定調和でないものを欲していたのだ。
私はへそ曲がりの偏屈シジイである。人がいくら言ってもおいそれとは信じない。
物事が予定調和的進行にある場合、そこには既得権益に依願する甘えが生じる。
それはそのものを成長させないばかりか、私たち自身も愚鈍な人間と化してします恐れがある。
急いではいないし、絶対にしなければならないことなどそう多くない、ゆっくり世の中の流れを見ながら決めて行こうではありませんか、決して予定調和を求めるのではなく・・・・・
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こんなことを書いていたら昨日の若い男性から私が帰った後連絡を受けたようで、色々な問題があっても柔軟に対応したいとのことだった。これが一番、私たちもそれなりに努力し、お互い切磋琢磨していくことで向上したいのである。一つの縁が繋がった気がする。
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