以前にも親業について書いた事があるが、私達のような年齢になると家族とは何ぞやと考える事がある。
もともと他人の二人が結婚して新しい家庭をつくる。働き盛りの頃は子育てと仕事にふりまわされて、家族についてよくよく考えた事などない。何しろ、目一杯だからである。
ところが子供が社会に出て、一応の親業は第三段階を迎える。そして、いよいよ子供が家を出る時が来る。そう丁度今の私達のように。
以前、子供達の映ったアルバムを整理していた時に、妻が私に「このアルバムは私達の物、だから子供達は関係ないの」なるほど肝の据わった発言である。妻の事を見なおした。
ところが、娘の結婚が秒読みに入ると一転して、妻は動揺し精神的に不安定になってきた。
空の巣症候群という言葉がある。子供達が独立し突然の虚しさに襲われるというものである。
空の巣とは欠け落ちた状態を放置し、そのままでいようとするから起こるのだと思う。
家族とは一度築いたらそのまま永遠に変わらないものなのだろうか。
巷ではREの付く言葉がもてはやされている。REBUILD,REBORN、RECYCLE・・・・・・・・・
家族もまた再構築されなければならないのではないかと思う。
夫婦関係ももう一度見なおさなければならないのだろう。お互いの友達や親戚も含めて、今までとは違う関わり方をしなければならないかもしれないし、そのままで行くかもしれないが、状態が恒常的な訳ではない。
再構築とは壊れてから作り直すばかりではない。状態や要素が変われば再構築する必要があるかもしれない。
喪失は新たな変化と考えて、そうジャマイカの人は家族が亡くなると、お祝いをするそうだ。つまり、生まれてきた事に感謝する意味として。
子供は生まれただけでメッケモンなのである。あとは、親がそれ以上の欲をかいてはならないのだよ。
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