夢を見た。脈絡のない夢でもそれは暗示に満ちている。
場面は初夏の海岸。美しい女性は私より一回り以上若い。
女性の顔は逆光で見えない。ただ、ぼんやり大きな麦わら帽子を被ったそのシルエットが浮かび上がる。友人の書いた水彩画の女性だ。
場面は変わってどこかの家のリビング、私の大学のクラスメートの家のようである。無論行ったこともないので想像なのだが。
クラスメートは彼の妻と話し合いをしている。彼はこの女性と一緒になる気らしい。
場面は変わる。町の小さな螺子工場。直径10センチはあろうかと思う雄螺子に工員が油まみれの手で雌螺子を付けている。
無理にねじ込んだのかそのまま動かなくなった。親方と思しき初老の男性がこういう。
「端正な螺子ほど一度曲がってしまったらもう使い物にならない。丁寧に丁寧に扱わなければならないのさ・・・」
目が覚めた。仕事も家庭もこの螺子と同じか・・・時間をかけ大切に築き上げたものほど壊れやすい。傲慢と横暴は言わずもがな、無頓着も崩壊への序章かもしれない・・・丁寧に丁寧に扱う・・・
静謐に満ちた夜のしじまでそう思う・・・・・・
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