ハモンイベリコとハモンセラーノ
私が生ハムに夢中になったのは写真家の西川治氏の影響が大きい。何かの特集で彼が生ハムを紹介していたからだ。おそらくイタリア産のパルマハムであったと思うが、彼の写真が映し出すそれは艶めかしく色気があった。食べたい衝動が抑えられずパック入りの生ハムを買い求めて彼の薦めるオリーブオイルと塩コショウ、レモンで食した。美味しかった。
そうこうするうちに私の家では毎年5月に友人や会社のスタッフ、関係者を集めてバーベーキューを行うようになった。最初はごく親しい友人と始めたそれがいつの間にか五十人を超す参加者となっていた。
この会で活躍するのがこの生ハムである。もう八年間ワールドグルメミートというネットショップで買い続けている。一回もブジョネ(ワインじゃなかった)間違ったものは無かった。最初はハモンイベリコを購入した。ところが会が佳境になるとハム切りどころではなくなってしまう。終了後の数週間、生ハムは切台に置かれたまま、その匂いを部屋中に巻き散らしていた。
数年前、ハムをセラーノに変えてみた。セラーノは黒豚ではない。切りたてを食べるのであればこちらの方が癖はないと思えた。案の定、ほとんど無くなってしまった。ただ、時間を置いて食べた時のイベリコの熟成された旨みに対してこちらはややおっとりしている気がした。そこで今年はイベリコに戻した。今年は前もって切り落として真空パックに入れて参加出来なかった人のお土産にした。今年は上手い具合に三日後には切台から生ハムを下す事が出来た。来年はどちらにしようか思案中である。ここでひとつ少し古くなった生ハムの美味しい食べ方をご紹介する。
生ハムとパルミジャーノのリゾット
作り方
鍋にオリーブオイルを入れ、つぶした半かけのにんにくで香りを付ける(ニンニンクは取りだす)
鍋に生米をそのまま入れよく炒める
米が透明になってきたらアクアパッッアの残り汁(濾したもの)加える(無ければ市販のフェメドポワソン)
大方出来あがってきたら摩り下ろしたパルミジャーノをたっぷり加え混ぜる
皿に持って細切りの生ハムをトッピングする
最後に塩コショウする(生ハムの塩分があるので加減する)
レモンを添えて出来あがり
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