influential
人は多かれ少なかれ他の人から影響を受けています。もちろん私もその一人です。
留学や海外赴任の経験のない私にアメリカの文化や経済を色々と教えてくれる犬友の大先輩でもあるSパパは本当にありがたい存在です。邦銀の海外支店長で「トップレフト」を証券会社と張合い、その後専門分野で上梓した後、外資系証券会社、宿屋の親父を経て今でも現役です。私とは10歳以上違うのに、ゴルフの飛距離でも競り合い(スコアは当然私の負けですが)、とびきりオシャレで、私のカリフォルニアワインの先生でもあります。その彼が「面白いよ」と薦めてくれたのがこの「黒木亮」氏の小説です。「巨大投資銀行=バルジブラケット」はまさに10数年以上前に彼が目の当たりにしていた現場そのもので、登場人物も実際の人間とオーバーラップすると言っていました。私も読んでいて、「銀座のホテルにいる国土りゅうじに買収するホテルの詳細書類を運ぶ末役」で登場していたかもしれません。(笑)
という訳で昨日「エネルギー上下巻」を購入しました。
書店で別の棚に目を移すと「三浦 展」氏の新しい書籍が並んでいました。彼とは同期ですが、その後優秀な彼はマーケティング専門誌の編集長、某シンクタンク勤務を経独立し、80万部を超えるセールスを記録した「下流社会」を著作しました。前作は昔前の会社がテーマにしていた「アーバンとサバーバン」などの消費構造を文化的側面でマーケティングした要素も盛り込まれ、格差社会に警鐘をならすべく、細かな資料より紡ぎあげられた名著でした。しかし、今回の書籍は資料も少なく、匿名の大学教授の個人的意見が編集の中心で、著者やその周辺での立場による外形上の判断という感じが歪めませんでした。少子化により、大学の相対的学力が低下することは事実でしょうが、各大学によりその対応は異なり、ある大学では基礎研究の発展のため優秀な人材確保のためにMDとPDを選択できるように努力をしています。これからの大学は堕落して、今までの大学は良かったという一元論的なものではない気がします。
「すべての経済はバブルに通ず」(小幡績)氏著は大変歯切れの良い内容で「資本主義にバブルは必然的」「バブルはねずみ講」「バブルの原因究明は無意味」など、なるほどと腕を組んでうなってしまいました。
ところでK井さん、K村先生、確かに私達は人生を楽しんでおりますが、「2のもの10で売る金満至上主義者」でも「ハゲタカファンド」でもありませんよ。(笑)単なる夢多き経済人です。(笑)今度じっくりひざを交えてお話しましょう!(笑)