このブログを検索

2009年11月13日金曜日

合理性 やせ我慢   「建築」

よく雑誌の建築家紹介の頁を見ていると「主婦の感覚を大切にした合理的で利便性の高い設計をする建築家と書かれていることがあります。」

そうでしょうか?もちろん全く住む人のことを無視した設計が良いとは思えませんが、私は住む人に多少の犠牲を強いることも必要なのではないかという気がします。

20年近く前にビルを建てたオーナーの多くは「いかに汚くならない建物」「古ぼけて見えない建物」と称して外壁をタイルにして、気密性の高いサッシを用いて建築していました。それが今となっては汚い以前に建物のデザインが陳腐化して見えるわけです。個人の住宅ならまだしも事業用として賃貸する場合にはやはり大きなデメリットになります。

多少汚れても、メンテナンスが必要でも、20年経っても陳腐化していない建物もあるのです。人間は自らの狭量さを感じて、人の意見を聞くことが肝要と思い知らされます。

私は「建築には多少のやせ我慢が必要」という意見です。

知の了解  暗黙知

レーナード・バーンスタインのモーツアルト交響曲を聴きながら薄く入れたイノダコーヒーを飲んでいます。今日の香りはジャスミンです。

齢50を過ぎると色々なものが見えてきたり、見えなくなったり致します。

若い頃にはすぐに直結する知識や技術の習得に励みますが、その結果は思うように行かないことが多かりしです。例えば英語が話せるようになりたいから駅前の英会話学校に通ったりしても実際の場面ではなかなか旨く行かないのではないでしょうか。

ハンガリーの哲学者マイケル・ポランスキーが「暗黙知」という言葉を定義しています。知識にはその背後に暗黙の知るという作動があると言っています。自転車を乗りこなすということには、言葉で説明し得ないような複雑な動作を制御する知識があることなどです。

久々にテレビでロンバケを再放送していました。私は何かをするためにこのロンバケではありませんが、背後に知への渇望が必要だと思うのです。長いお休みそれ自体ではなく、何かをしたいという気持ちです。知への渇望なくただ生きるために知識を詰め込むようでは知の習得は思うようにはできないものです。

好事家=デイレッタントはその一例です。世の中、誰もが分かるような筋書きには出来ていません。
世の中のパイオニアと言われる人はその世界の人でないことが多いです。大阪あべの辻調理専門学校を開いた辻静雄さんだって新聞記者だったんです。


私が息子に言うのは「パンのための学問はするな」「茶碗になるな」です。意味はお分かりですね。

正統派 カネロニ


EATALYで美味しいトマトソースを仕入れたので「正統派カネロニ」にチャレンジです。

何が正統派かといいますと、ベシャメルソースを作るときにエスコフィエの教えどおり「塩、クローブ、玉葱を挿し、20分調理する」ということを実践するものです。結論、大正解です。こんなに美味しいベシャメルは初めてです。さらに加えるグリュエールチーズが良い味を出します。100点満点です。


レシピ


ミートソースの作り方

☆牛肉ロースの塊を粗みじんに包丁で叩く

☆豚ロースの塊を粗みじんに包丁で叩く

☆牛、豚の合い挽き肉ほ上の肉と混ぜ合わせる

☆フライパンで玉葱、ニンニクのみじん切りをオリーブオイルでいため肉を合わせる

☆トマトソースを半量加え、ナツメグ、塩コショウする


トマトソースの作り方

☆フライパンにオリーブオイルでエシャロット、にんにくを炒める

☆トマトソース半量とカットトマト缶を加える

☆ローリエを入れ、塩コショウしながら煮詰める


モルネーソースの作り方(ベシャメル)

☆溶かしバーターにふるった小麦粉を入れソースを作る

☆徐々に牛乳を加え、たまねぎ半分、クローブ3個、塩ひとつまみ加えなめらかになるまでかきまぜ、漉す

☆少しさめたものをさらに温め、摩り下ろしたグリュエールチーズとパルメザンチーズ、ブイヨン、白ぶどう酒を加え煮詰める

☆最後にバター少々と塩コショウで味を調える


あとはカネロニを茹でて、その中にミートソースを詰め、バターを塗った耐熱皿にカネロニを並べ、上からトマトソース、モルネーソースをかけオーブンで焦げ目が付けば出来上がりです。最後に刻みパセリを振りかけて完成!!

あわせるワインはグリューナフェルトリーナイタリアの地ワインが良いでしょう!!間違いなく美味しいカネロニの完成です。このレシピのヒントはかの偉大なエスコフィエ氏と片岡護シェフのアイデアをミックスしました。


眼鏡 デフレ圧力


以前は眼鏡一つ作るのに10万円近く掛かったこともありました。もちろんフレームによりますが、韓流スターの宣伝している眼鏡チェーン店や私がお世話になっているZOFFさんならばよいレンズを入れても1万円代です。これはデフレでしょう。


以前聞いたことがありますが、眼鏡屋さんというのは1日に一人客がいればやっていけると。でもそれ自体おかしい訳です。市場の原理に反しています。今日のようになるのはこれもまた時代の要請だったのでしょう。


私は黒縁の永井荷風調の眼鏡とヘミングウェイ調の眼鏡を選択しました。


携帯で登録すると10%引きになるというのですが、私の携帯にはバーコード読み取りが付いていません。これはなんとかして欲しいですね。
店内で子供に平気で眼鏡を次から次に触らせている若い母親がいました。店の人も注意しません。
子供も問題ですが、それ以上に無頓着な母親が問題です。制御の利かない自由はもはや自由とは言わないのですから。無知は無知を増殖します。

嗜好性の変化  TO THE HERBS







極端な近眼と網膜細胞の減少も相まって運転以外は眼鏡です。しかしながらコンタクトのときには極端に老眼が強くなります。この際老眼と近眼の眼鏡を作るべくタマプラです。

待ち時間の間に3階のTO THE HERBSというお店に入りました。待ち合わせていた訳ではなかったのですがヨガを終えた妻と偶然遭遇し、2人で一枚のピッッアを頼みました。味はご想像にお任せです。

客層のほとんどが小さい子供を連れた主婦です。一昔前のファミレス状態です。最近の若い夫婦は必ずしも車が必要ではないという調査結果が出ていました。確かにこれだけ交通網が便利になると駐車スペースを考える必要もない駅近の飲食店で待ち合わせが便利です。そう考えると時代の嗜好性を考えなかったファミレスチェーンの必衰は当たり前だったのかもしれません。そして接客の人たちは丁度子供の手の離れた世代の主婦です。マーケティングで需要と供給から類推することのみの弊害は既知でありますが、これを見るとそれを無視するのも問題です。

向かい側には映画館も建築中です。屋上緑化も旨く出来ています。これならば見てくれもOKです。