同名の本もありましたが今回のそれは違います。
村上春樹氏の文章は小説もエッセイもどれも面白く私の至極の時間のお友達です。
なんというか、一番は「共感」できることです。
料理を作ることが億劫でないのは氏と同じだとしても、キンピラを作るときにニール・ヤングで、ロールキャベツはプリンス、そしてきのこうどんはエリック・クラプトンとはとても拍手喝采です。
最後にメンチカツはマーヴィン・ゲイとはここまで来ると「感性」などとひとくくりに申せません。
航空会社の評価も氏は「ブラッディ・メアリ」で決めるそうです。これはなかなか使えそうです。
犬派の私ですが、猫も好きなのです。鎌倉ベースには私の911のボンネットに尻尾のマークを残していったトラ君がいて、今日も留守宅のテーブルの上で昼寝をしていました。
猫のよさは、自由さです。犬の律儀さの対極にありますが、これはまたこれで宜しい。
氏の本はことごとく購入して読んでいると自負していますが、氏の観察眼こそ私の憧れであります。
そうそう、朝の材木座の海で二羽の鳶が飛行機の曳航をたどるように飛んでいた空を眺めながらのサーフィンは犬と私にとっての至上の喜びでもありました。
腑に落ちるこんな小説やエッセイをたんとお読みなさい。幸せになります。