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2010年8月30日月曜日

読後感 夏休みの私の本棚

私がマウイに行くもう一つの目的は読めなかったり、読んではいるものの今一つ把握できずにいた本を読むためです。そこで今回の書評です。


「小さいおうち」 中島京子著

これは直木賞をとったのでどうも私はそういう権威がつくと後回しにしがちで、パラパラとめくった程度でした。反省です。

戦前から戦中戦後を女中として働く女性の視点で快活に語られています。歴史公証は専門家に譲るとして一般の家庭では戦時下においてもこんなのほほんとしたたわいのない話題だったのでしょう。

小説に出てくる資生堂パーラー、コロンバン、アラスカはもとより、鎌倉のシューマイの名店「二楽荘」なども登場し、美味しいもの好きの私には興味深々です。

良書であることは間違いありません。反省でした。

「私の家では何も起こらない」 恩田陸著

恩田陸がつまらないはずはないと読み返した1冊でした。しかしどう考えてもストーリーに工夫が感じられません。恩田さんの作品にあるわくわくどきどきだけど怖いという感覚がしないのです。
息子も同冊を持っているので唯一マウイに置いてきました。


「ガラスの街」 ポールオースター 柴田元幸訳

まさにポールオースターの世界です。世の中の無情理とそのざらついた読後感は彼ならではです。
私は個人的に柴田さんの訳は「職人的」で好きです。村上氏の訳があくまで小説家としての興味であるのに対して対象的な気がします。

ピンチョン&ディクソンも良訳です。お薦めです。


「バースデーストーリーズ」 村上春樹翻訳

様々なバースデーにまつわる現代アメリカの小説家を村上氏が翻訳した書籍です。
中には長距離トラックの運転手をしながら小説を発表している作家もいます。トラックの描写がやけに丁寧で現実感のあるところで分かります。こうして村上氏の翻訳と柴田氏の翻訳を比べる妙味でもあるわけです。


この分野の第一人者の蔵本教授が書いた分かりやすい非線形科学の本です。確かに難しい関数など使われていませんが、やはり私のような文系脳が理解するには何回も読み返したりしなければならず一番時間の掛った本です。しかし、文中には「SYNC」を著したスーティブン・ストロガッツ氏のことやさまざまな複雑系と呼ばれる研究の分野に言及しています。
もちろんマウイより持ち帰りました。

「基礎分子生物学」 田村隆明 松村正實著 

息子が「お父さんに貸すと水にぬらすから嫌だ」といっていたのでこっそりもう使わなそうな気その本を黙って持ってきました。生物学は以外とネーミングがうまく既出ではありますが「分子シャペロン」などもそのひとつ。以外と文系でも読める内容でした。もちろん大切に扱いました。

「謎 003」 恩田陸選出             
「ショートショートの花束」 阿刀田 高編

この恩田陸選出のショートスト―リは結構面白かったです。一方、阿刀田高氏のものは短すぎて小説というよりは小話のようです。

「夜明けの街で」 東野圭吾著

これは妻の本です。ところが面白くて1時間少しで読んでしまいました。何もなかったかのように淡々と進む前半と、色々な人が絡み合ってくる中盤そして大展開となるラストとサスペンス小説の王道の仕上がりです。食わず嫌いはいけません。本日2つ目の反省でした。


1週間で9冊は私としては少ないほうです。中でも非線形に随分と時間を取られました。仕方ありません。その分野はやったこともないのですから時間が掛ります。

夏休みの私の本棚の整理でもあります。

ハートロッカー 正義VS正義


飛行機の中ではあまり映画を見ない方ですが、ひょんなことから見落としていた「ハートロッカー」を見ました。見たと言っても日本語字幕ではなく、吹き替えがアラビア語でしたので英語の把握には疑問大ですが・・・・・・

マイケルサンデルのJusticeに影響された訳ではありませんが、戦争というものの正義がどこにあるのかよくよく考えさせられる映画です。

グローバリズムを提唱して世界中のトップに君臨した結果、アメリカという国は世界の警察の役割を演じなければならないのでしょうか。そこには太平洋戦争のときにみられるような敗戦国の上昇志向も平和志向もありません。深く根ざしている家族や同法が殺された憎しみだけです。それゆえアメリカ兵には無情の殺伐とした心証がざらっとした映像に散りばめられています。

アカデミー賞はいうなれば時代の寵児です。オバマ大統領が選出されたことと、この映画が獲得したことは無縁ではなさそうてす。

RUGGEDな風景

今回何回かブログにも書かせてもらったRUGGEDというキイワードてすが、私の事務所のある中目黒あたりではクリエーターやデザイナーがこんな感覚を大切にしているからです。

私の企画したビルのフォトスタジオもこのRUGGED感を大切にしていて、マイルドやポピュラーとは一線を画しています。

そんな中、空港と言うのはこのRUGGEDな風景が見つかる場所です。いくつか参考のためにフォトを撮ってきました。


レンタカー会社にご用心

全てのレンタカー会社がそうと言う訳ではないでしょうが私が経験したことなのでここでは皆さんの注意喚起として申し上げておきます。今回実はクレジットカードを紛失してしまったのです。おそらくカフルイにあるH社レンタカーの人がカードを返してくれなかった(てっきりレシートと一緒に入っているものと思っていた私の責任なのでこのことはいいのです)

もちろん故意と疑っている訳ではありません。

私はすぐにクレジットカード停止の手続きを取り使用できないようにしてしまったので被害はないのですが、問題はそれから連絡もないのです。日本で予約変更しているのでどうにでも確認できるはずですが待てど暮らせど連絡がありません。

さらにクレジットカード会社の記録では420ドル支払ったことになっているようです。元々の見積もりは260ドルなので高すぎます。そんなことを日本のレンタカー会社に確認するとその差額はデポジットだというのです。そんな話聞いたことありません。はじから多めに取っておくなんてこと許されるのでしょうか?

数年前にはラハイナのBというレンタカー会社ではクレジットを2回切られたことがあります。1枚はサインしてあったのですがもう一枚はありません。これは支払いを拒否しました。

内情を話すと、マウイのレンタカー会社は個人経営のような色々な会社が看板を借りて営業しているのです。メインランドやホノルルのような大手少ないのが現状です。

みなさん特にマウイ島に行く際にはレンタカーの金額、保険、満タン返しの有無など良くご確認くださいね。何なら日本で予約されることをお勧めします。

やっぱり日本は変??  成田は遠い!!!

オーシャンプール&バー・グリルでエッグベネディクトの朝食を朝日に色着きを増したジンジャーの花を見ながら優雅に朝食をとれました。

まあ細かく言えばこのベネディクト、高級ホテルのコンラッドのものと比べれば月とすっぽんですが海風が美味しくしてくれました。

ホノルルへは10時20分のカパルア発なのでこれもゆっくりです。車を空港で乗り捨てられるのも便利です。行きは旅行会社の手違いでカフルイでしたが、ヴィラから5分でしかも飛行時間も22分と短く多少揺れたとしてもこちらをこれからは選択します。

ホノルル空港では案の定日本人の団体客が目立ちます。私達は航空会社のラウンジに直行です。

妻がビールを2本取ってこようとしたら、ハワイ州の法律で一人1回に着き1本と決まっているのでとお店の人が持ってきました。こんなの初めて聞きます。私の顔を見ていたので未成年者へのアルコールではないかと疑ったのかもしれません。

それにしてもSパパがD航空を使っていた頃とはきっと変わってしまったのでしょう、はっきりいって機内食は最悪でした。JALはもとより、ノースやUAよりも落ちます。時代変われば何とゃらのようです。

旅行用に一度第一線より退役させたビィトンのお財布を使っていたのですが、経年経過により裏側がボロボロになってしまいました。円高なので迷わずモンブランのお財布を買ったですが、DFSのチョンボで間に合いません。しかたありません。当機は離陸いたしました。

アイランドエアーのリコンファームのときも妻がホノルルで荷物をスルーにすると一つに着き10ドル掛るといわれたそうです。私は言われたことがありません。今回もオーバーウェイトの追加料金は取られましたがそれ以外はとられていません。

どうも州法も含めてそれぞれの解釈があるのがアメリカで、いうなれば人を見て話しているようです。でもそれ以外のインフラは整備されているので全体としてはスームーズな訳です。



成田に着くと比較的気温は低いのにこの湿度です。スカイポーターに無料なので荷物を預けリムジンのチケットを購入しようとしたらすでに満席です。次まで45分待たなければなりません。
45分待って乗り込んだリムジンは省エネのためと満員のせいで暑くて仕方ありません。途中渋滞もあり2時間掛ってタマプラーザに到着です。これおかしいです。飛行機に乗っている時間は7時間程度なのに自宅まで3時間は普通じゃありません。それも横浜でですよ。これ間違っています。

10月から羽田の国際線化が始まる聞いています。私はきっと羽田しか使わなくなると思います。

迎えに来ていた息子とタマプラで江戸前のお寿司を食べましたがこれが値段もそこそこに高くあまり旨くありません。なんとなく最後ががっかりの珍道中でありました・・・・・