リーマンショックの時も、そして今回の3.11以降も全く機能不全に陥っている政治と経済は益々混沌としてきました。
Sパパも言っていたパペチュアルトラベラー=永遠の旅人という言葉があります。これは合法的に何カ国を移動し、日本の高い税金を少しでも回避する人達のことですが、確かに今こうした人達が増えているようです。
顧問の先生よりお薦め戴いた「資産フライト」にも同様の事例が書かれていました。
夏一緒に旅行した大学の友人であるO氏も娘さんが来年、ウィスコンシンへの留学が決定したようなので、海外に今のうちに口座を作ると今朝の話に出ていました。
トヨタの奥田元会長が「日本もそろそろ嫉妬から賞賛の経済に変わらなければならない」と言っていたのに、未だに金持ちはやり玉に挙げられています。
マスコミも官僚も政治家も金持ちというだけでやり玉に上げます。
可笑しな話ですよ。年収300万円未満の人は納税額の4%に満たないのですよ。それなのに弱者救済の旗の下、金持ちをこれ以上いじめていたら、本当に日本から居なくなってしまいます。私はそのことが心配です。
多くの人がリーマンショックで投資を止めてしまいました。個人の貯蓄は増える一方です。しかし、経済が上向かなければ消費は拡大しません。
ただ、本日たった一つ光明がありました。電力の発送電分離について電力の自由化を促進するために検討するとのニュースが出ていました。やっとです。私はかねてからこの発送電分離を進め、次世代エネルギー政策を推し進めるためにも必要だと感じているからです。
これからのエネルギーはスマートグリッドに代表されるような小規模な地域的特色を生かした発電施設と家庭発電を組み合わせたハイブリッド型しかないと思っています。
従来のような大きな会社が物凄く高い建設費で作る発電施設ではなく、より並行的なシステム構築が大切になると考えているからです。
さらに住宅の考え方も従来の枠を外してみなければなりません。そもそも日本が今のように1家族1住戸になったのは核家族化し、プライバシーを重視する個人主義の現れです。そして今そのことが孤独死やストレスを増加させ自殺者を増やしています。
震災地では無策な住宅供給により自殺者が増えていると聞きます。大切な人を失った後は一人にしておくことは大変危険です。もちろんボランティアでそんな人達をケアする精神科の医師もいるのですが無策な政治では困ります。
内田樹先生が良い事言っていました。国民は傍観者であり、劇場化するこの事態を眺めている。
しかし、このシステムが崩壊した後の混沌さはさらに二極化を進め、大きな事態になることを知ろうとしない。人間的時間と政治的時間は異なるのだと。
漂流する日本が消えてしまわないか心配です