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2014年1月24日金曜日

規制緩和の弊害

個人的には規制緩和について原則賛成である。組織の利権を守るために不必要な経費を計上し、挙句の果てには国民にこのツケを払わせる類の規制は百害あって一利なしだと思っているからだ。しかし、そうした規制緩和にも弊害がある。

30年近く前の広告業界には厳しいルールがあった。外資系の広告会社が先鞭した比較広告というものはすでに日本でも広まりつつあったが、広告会社の矜持なのか不明だが、全体で見れば僅かなものだった。それが数年後にはこの手の広告が大手を振ってテレビから流れていた。

それでも国民を遊興に勧める類のパチンコや公営ギャンブルのCMはテレビではご法度だった。ところが、昨今ではそんな時代があったのかとばかりに、昼間からお茶の間に流れている。
プロの競技、例えばゴルフのスポンサーも昔は選別されていた。いくらお金を積んでも公共の電波にのせるには相応しくない協賛はお断りしていたはずなのに昨今ではおかまいなしである。

製薬会社も同罪である。製薬会社の企業イメージの広告や市販薬なら構わない。ところが医師に処方してもらわなければならない薬品もテレビでコマーシャルする。例えばS社はインフルエンザの薬として点滴治療薬を宣伝する。よって、何もわからない高齢者は点滴の治療薬を欲しいと医院に駆け込む。医院ならまだいい、高度医療を旨とする病院にもこの手の患者が押し寄せ、点滴をしろと時間と税金を使わせるのだ。

情報の非対称性が必要な場合もある。それは両者の間に察かに知識と理解力の差があり、全ての情報を流すと混乱してしまう場合だ。それを知っていてあえて流すということなら何かしらの恣意性を感ぜずにはいられない。

儲かれば矜持などいらない。何でもするというのか。規制緩和によって人間としての良心のハードルを下げることはしてはいけない。寝覚めの悪くなる規制緩和はご勘弁を。




2013年6月13日木曜日

医療リテラシーと医療ショッピング

医療リテラシーと医療ショッピング

ドクターなら当たり前だよと一喝されてしまうでしょうが、私のように息子も医師の端くれとして偶然にも多くの医療従事者を側辺部に持つものとして心しておかなければならないので書く事にします。
数年前S結腸癌の転移癌で末期の先輩から相談を受けた事があります。先輩は直すつもりで闘病を続けていました。私も何とかならないのかと出来る限りの伝手を頼って、様々な方法を検討したことがあります。残念ながらどの病院でも結果は同じでした。標的遺伝子治療も検討されましたが、時すでに遅しでした。そんなとき、治験について相談していた妻の友人の某有名病院の教授が私に医療ショッピングの無意味さ、そしてそれを行った時の家族の負担について説明してくれました。その時は彼の態度に距離感を感じて少し冷たいなと感じたものでしたが、今となっては良く分かります。医療ショッピングをさせなくて本当に良かったと思っているからです。
もう一件、例をあげると、それも友人の話で、友人が食道癌を宣告されたときに、知り合いのいる都内の癌先端病院に行ったら二つの治療法を選択できる旨を伝えられたそうです。ひとつは外科的手術、もうひとつは放射線治療です。ここで食道癌の手術について簡単に御説明すると、食道癌はやっかいな癌の一つでその理由は転移しやすいからです。食道には多くのリンパ節が存在し、ステージの低い癌でもそのリスクを負わなければならないからです。咽頭癌の手術も受け、その術後の過酷さを知っている友人は出来るなら痛くない放射線で治療しようかと思っていた矢先、共通の友人でもある別のドクターから待ったが掛りました。ドクターが紹介する病院に行ってそれから決めた方が良いという半ば強制的アドヴァイスでした。そして友人の言われるまま診察を受けた大学病院のその教授から出た言葉は、外科的手術を薦めるというものでした。友人はもうひとつ別のこれもまた東の横綱が先般の教授なら、西の横綱と言われるほどの食道癌権威の教授でした。その教授から出た言葉も先般と同じ、外科的手術を薦めるというものでした。さらに彼のところでやっても私がやっても同じだよといわれたそうです。友人が外科的手術を選択したのは言わずもがな、今では食べる事も飲む事も普通の人以上に(笑)にできるように回復しました。
もうおわかりですね。医師でさえ難しい判断を迫られる領域なのに、私達のような素人が軽率に人に別の病院を薦めたり、その治療法が間違っているなどと口が裂けても言ってはなりません。医師たちは矜持を持って医療に従事しているのですから、その事も弁えて行動しなければならないのです。
例え自分の治療が例え上手くいっているとしても、その人に合っているかなどわかりません。医療とはそういう類のものです。
そうした人たちの多くは何故か医療をブランド化しています。あの病院なら大丈夫、あの医師なら大丈夫といった手合いです。
友人の脳外科医に聞いた話ですが、テレビに出ている神の手を持つというドクターでも表に出ない多くの失敗例があり盲信して縋りつくリスクが高いのだと、昨今のワイドショー化した報道に嫌悪していました。
あなたに病院や医師を薦める人がいたら、その人が本当の医療従事者なのか、医療リテラシーを持っているのかよく考えて行動して下さい。医療の選択は命にかかわる事なのですから。ちなみに心臓弁膜症の手術は今では難しいものではありません。それよりも既往症やその人の体力、生活状況を総合して治療法とQOLを考えなければならないのです。







2012年10月24日水曜日

整形外科医のひとりごと

家の近くにある掛り付けのM整形外科医院はいつも大繁盛である。老いも若きも老若男女が集まってくる。7.8人以上いるスタッフはそれぞれ分担しながら、しかも緊密に連携を取っている。

そんな塩梅だから患者を大切にしようとする気持が伝わってくる。理学療法と診察とリハビリを上手い具合に回しているのである。

そこへ行くと大学のそれはどうであろう。数時間待って診察は2.3分なんてことはざらである。若い医師はあまり患者を大切にしない。いや私がそう感じているだけかもしれない。

しかし、それはそれで良いのではと思ってしまう。もし街場の開業医が大学病院のようにやろうと思っても出来ない訳で、その逆も大学病院では困るのだ。餅屋は餅屋ということであうか。

人間、歳を取ればカ゜タは出てくる。友人が足裏に痛みを覚えたといって整形外科を受診したら「モートン氏病」と診断されたという。私もやったことがあるが、要するにもう無理はせず体のご意見を聞きながら(尊重しながら)やりなさいということなのだ。

私の場合はロードバイクに乗りすぎて、足裏の負担が増加し神経叢を圧迫して発症したが、自転車を少し乗らなかったら傷みも引いてまた動かせるようになった。

ただ、注意しなければならないのは彼らは骨折や皹が入っているような骨の異常については容易に見つけられるが、筋肉や腱、神経の圧迫,ダメージについては推測しか出来ないのだ。

なんだ駄目じゃないかと思うなかれ、それでいいのだ。これらの骨以外のダメージからの回復は3カ月すればきちんと修復されるのである。途中で無理して動かさなければ、人間の力で治っていくものなのだ。

私の場合は、頸椎も腰椎も椎間板が薄くなって、腰に負担が掛ればすぐ発症してしまう。

そうならないように背筋や腹筋を鍛えようと努力するのだが、その途中で発病したりして思うようにならないものである。まさにジレンマである。

痛みを我慢する必要はないが、多少の痛みは体を無理して動かさないようにしなさいという脳の命令なのです。

そんな事をつらつらと考えていたら、外科研修の息子が帰ってきた。週末は群馬県に行くそうである。あちらのT門会が御招待してくれるそうである。

どんな治療が良いのか、聞いてきておくれといっても息子は笑うばかりであるが・・・・・・・

2012年5月28日月曜日

医療ショッピング

私がブログほ始めたのが2008年の8月28日です。今年の8月28日で丸4年になります。

当初はブログもプライベートな日記のような感覚で毎日起きた出来事や、自分がハッと思ったようなことをつれづれに書いていましたが、フェイスブックを始めるようになって毎日の記録のようなものはフェイスブックに載せて友達と情報を共有し、もう少しまとまってアーカイブスにするようなトピックをブログに載せるようにしたので、ブログの更新はスピードダウンしたことは歪めません。

ブログを始めた2008年の8月は私の尊敬するT先輩が癌の告知を受けた月です。

I先輩、M先輩、一つ下のT氏と病院にお見舞いに行ったことを覚えています。

先輩の癌はたちが悪く、S字結腸の上部にありほとんど自覚症状の無いまま進行していました。

さらに癌の原発叢は切除しましたが、リンパ節、さらに肝臓にも転移していました。

先輩の子供はまだ幼い女の子がいたのでなんとか直したいと厳しい治療にも立ち向かいました。

私も色々な事を相談され、当人より民間療法(実績のはっきりしない)まで持ち出されました。これには困りました。

癌の大きさや数進行度合いによって手術が出来るものと出来ないものがありました。たかだか4年前なのに今承認されている分子治療薬もまだ使えず、一般的抗癌剤の投与しか残された道はありませんでした。

何とか方法はないものか数人の専門家に聞いては見たのですが、そこは特効薬などあろうきずはなく、逆に医療ショッピングに走ることへの警鐘も教えられました。

当時はその意味(真の意味)を理解する事は出来ず、反発を覚えたのですが、今になって考えれば一線で治療に従事している人が知らないはずはないのです。皆が出来る限りの方法を最善でやっているのですから、その事をもっと考えるべきだったのです。

先輩はその翌年逝去されました。亨年52歳でした。早すぎる死でした。

医療は万能ではありません。まだまだ分からないことが多く、日々進化しています。しかし、一方でその行為は人が行います。医療ショッピングはもっとも嫌悪される行為ですが、同時に医療についてのリテラシーも必要だと思うのです。

近くの整形外科で加齢による膝間接の痛みと診断されていた妻は大学病院に行って、膝関節も筋も問題ありません。もし問題があるとすると筋肉が何らかの損傷を受けたことしか考えられませんと言われたというのです。今まで膝に注射してきたヒアルロン酸も何でもない所に刺激を与えるだけで何ら効能はないとも言われたのです。そういえば筋肉の損傷からの回復は大体3カ月掛ります。妻は昨日も鎌倉を歩いて痛みが出なかったといいます。ちょうど3カ月・・・・なるほど・・・・・・・

妻はもっぱら溜まった洗濯物の息子の大きすぎる白衣にアイロンをせっせとかけています。

2012年3月21日水曜日

カスケード反応

花粉症の皆さん、如何お過ごしでしょうか。

私はエバステルとセレスタミンと十分な睡眠により完全に抑え込みに成功しています。(笑)

当然、不必要な外出は避け、マスク、帽子、手袋、眼鏡のフル装備で臨みます。

一番良くないのがこの時期に風邪をひくことです。

風邪でくしゃみや咳が出るようになると、さらに花粉症が悪化してひどい状態になってしまいます。

こういった反応を小滝になぞらえて「カスケード反応」と呼びます。

花粉症の人、くれぐれもお風邪をめされぬよう(自戒も込めて)

脳は楽しいぞー!!!

息子の病院研修が始まりました。2週間近く脳神経外科をまずは体験するようです。

トイレの中に無造作に置いてある息子のテキストを見ると脳外科の内容です。

それにしてもこの類の本は何故高額なのでしょうか・・・・スポンサーなのですから見ることぐらい許されるはずです(笑)

それにしても脳の部位についた名称と言うのは大変面白いのです。


外側溝のことをシルヴィウス溝と人の名前が付けられていたり、脳下垂体を納める土台のような部分をトルコの馬の鞍に似ていることからトルコ鞍(アン)と呼ぶそうです。

こんな名前の付け方は中々他ではありません。

脳の世界は広くて深いのですね・・・・・・・・・・・・




2012年2月22日水曜日

持つべきものは・・・・

妻が昨日友人の見舞いに前橋に行ってきました。くも膜下出血で緊急入院し、そのまま緊急オペを行い、無事成功し、今のところ後遺症はないものの、その奥に取りきれない瘤があるというのです。

するとメールでこんな返信です。

昨年は、たいへんお世話になりました。◆◆のことだから、ますますアグレッシブに日々過ごしていることでしょう。うちの方は、長女が◆◆◆◆厚生病院の薬局に就職内定して、来週末の国試を控え毎日ヒーヒー言ってます。



文面からすると、くも膜下出血自体はあまりひどくなく、前頭前野のということは、前交通動脈瘤で塞栓術に適するような大きさと形状だったのかな。その奥なら、脳底動脈瘤が残ってるんでしょうか。ならば、◆◆においては現在入院されてる◆◆◆◆◆(◆◆じゃなくてこの病院でしょ?)の◆◆先生は、クリッピングにしろ塞栓術にしろ第一人者です。昨年の今頃、俺の友人の未破裂脳動脈瘤をクリッピングしてもらい、しっかり現役復帰して電気工事の仕事やってます。なんで、もし◆◆で処置を希望するなら、◆◆◆◆◆◆でいんじゃないかと思います。東京でということなら、それこそそこいらじゅうにビッグネームが居ると思うけど、◆◆先生なら学会レベルで大概のビッグネームとは付き合いがあると思うので、その旨希望すれば紹介してくれると思います。ちなみに、◆◆先生は俺の5学年上の脳外科の先輩です。また、俺の名前で少しでも役にたつなら、いくらでも使って下さい。来週月曜日も外来やりに◆◆に行くんで、なんだったら◆◆に寄れるよ。


いずれにしろ、脳動脈瘤の治療は既にかなり確立されているんで、特殊な症例を除けば、そんなに恐れなくてもいんじゃないかな。たしかに、決して簡単ではないしリスクもあるけど。


Sパパも手術の時、ドクターFからの言葉がこんなに勇気づけられ嬉しかった(いつもは単なる酒飲み?)と言っていましたが、本当にその通りです。持つべきものは友・・・・・特にドクターの!?

2012年2月20日月曜日

大団円  くも膜下出血 Subarachnoid hemorrhage SAH

演劇や小説などの最後の場面ですべてがうまく収まることを大団円といいます。

つまりはハッピーエンド。昨日はそんな大団円の宴でした。

大学の時に一番馬が合わないと思っていた人間とこうして家族ぐるみで付き合い、今まで続いていることは人の縁とは不思議なものだとつくづく思います。

夫婦、長男、長女と参加のO家。長女は夏からマディソンに留学が決まり、長男も就活スタートです。

そしてもう一人もご主人と長女を連れて参加です。長女は立派に社会に出て働いています。

そんな友人2家族に、これまた私たちを大変インスパイアして戴いているSパパ、Sママが参加です。

何と友人がいたロスのパロスベルデスのすぐ近くにS家もいたようです。

何より嬉しかったのはSパパが若い人たちの素晴らしさと、これから一段成長して大きくなって戻ってくる姿を見てみたいという気持ち私も同感です。

閑話休題
そんな楽しい余韻に浸っていたら、妻の親友からメールです。くも膜下出血で入院しているというのです。

妻も私も驚きました。幸いメールが打てるのですから、大事には至らなかったようですが、くも膜下は大変危険だと友人の脳外科医に聞いたことがあります。一刻が命に繋がるかどうかだと。

7日に緊急で運ばれたようですが、今は歩いてトイレにも行けるようになったと一安心です・・ホッ!!

明日、前橋までお見舞いに行ってくるようです。

先日の妻のスキーの時も今回も・・・何かに守られているような気がします

2012年2月14日火曜日

医療リテラシー 私の場合

眼科の定期健診を三ヶ月毎に受診して早三年。

網膜細胞の数は減少していません。

三年前に某眼科にて突然、細胞数の減少によりコンタクトを処方出来ないと言うのです。

私の場合、コンタクトが無いと運転が出来ません。極度の近視の為眼鏡の周りが歪んで運転どころではないのです。

つまりは仕事をするなと同じなのです。

もし本当に減少していたとしても処方を選択したはずです。

医師である前に一人の人間として患者に対峙しないといけません。

白い巨塔と揶揄される医学会です。だから息子にも良く話をします。我田引水、湯呑になるな 大切です。

2012年2月13日月曜日

モノクロナール抗体  Monoclonal AntiBodies

リツキシマブ、ベバシズマブ、トシリズマブ、インフリキシマブ、ゴリムマブ、トラスツズマブ、アダリムマブ、ラニビズマブ、イブリツモマブ、オマリズマブ・・・・・・・・

この名前聞いてすぐに何だか分かるあなた医療従事者か親族に癌患者を持っておられる方と推測します。

そうです。分子標的薬と呼ばれる薬の名称です。

何故、マブが付くのかと言えば、モノクロナール・アンチ・ボディの略でMABなのだそうです。

モノクロナール抗体の詳しい説明はこちらです。

一年で数回息子から教えてもらう情報の片鱗です。(笑)

ところで陛下は今月、心臓の冠動脈のバイパス手術を東大病院で行うと発表がありました。

息子に言わせると手術の前後のSPの数が相当なようです。

今回は術例数が圧倒的に多い順天堂大学と陛下のこれまでの病歴や様子を良く知る東大の2チームで万全を期して臨むようです。

確かに外科は如何に同様の術例を持ち、成功しているかだとドクターFも言っていましたが、まさにその通りなんですね。

息子は今週、来週続けて試験のようです。4年から5.6年に進級する試験だと聞きます。

このところ部屋にこもって一日中勉強をしています。でもよほど鼻が良いのか、美味しい料理が出来あがる頃になると2階から降りてきます。

昨日は魚佐次さんの中落ちのづけ丼と湘南の生のあおさの味噌汁でした。

鮪は数あれど、全然違います。自家製のアン肝もポン酢ともみじおろしで美味しく戴けました。

2012年1月31日火曜日

CBT Computer Based Testing

息子のベッドの脇やテーブルの上にCBT問題集が散らばっています(笑)

2月には国立、私立を問わずほとんどの医学部4年生で、進級テストでもあるこのCBTテストが行われるのだそうです。

CBTは今や色々な分野で行われています。つまり、一会場で同一に行う試験とは異なり、クラウド的試験ですが、コンピューターの普及と共に広まった方式です。

そんな問題集の一問

患者は59歳の大工です。数日前から腕が上45度以上上がりません。圧痛や放散痛はみられません。意識ははっきりしています。この症状から考えられる症名はいずれでしょう?

1. 椎間板ヘルニア 2. 頸椎菅損傷 3. 腱損傷 4.脳挫傷 5.老化による筋力低下
6. 心筋梗塞

お分かりですね、私はS大学病院で自転車事故の後、整形外科の医師にペンキ屋さんや大工さんではありませんねと確認されました(笑)よほど大工の熊さんに見えたのでしょう(笑)
私の場合は烏口靭帯と腱鎖骨靭帯の断裂でした・・・・答えは3ですね・・・・

2012年1月26日木曜日

IPS細胞の応用 パーキンソン病治療

パーキンソン病は脳内のドーパミンが減少して筋肉の痙攣や痺れが生じる難治性の病気です。

これまでは対処的にこのドーパミンを増やす薬により治療していましたが、根治的解決ではありませんでした。

今回、京大が理研との共同研究でこのIPS細胞を用いてドーパミン神経前駆細胞の作製に成功したというのです。それも霊長類の脳を使ってです。

ここから先は聞いた話です。

これは確かに大きな一歩のようです。浮遊していた細胞を結合し(そのためのプロモーターとなるたんぱく質を同定し)培養を24日と48日という異なる期間で進めたのです。

しかしながら、これからが大変なようです。実はこの実験は一体の霊長類でなされたために、この個体特有の症状なのか、多くの個体にも適用できるものなのか判断がつかないからです。

つまり、臨床に進むまでにはもっと多くの個体で実験をとり、さらにそのデータを解析し、人体応用に必要な資料を積み上げねばならないのです。

確かに罹患している人には早く臨床応用してもらいたいとは思いますが、このあたりがとても難しいらしいです。

臨床応用にはさらに厳しいガイドラインが作られていて、無暗に治験は出来ないのです。

事実、東大の医科研で治験した癌の最新治療とて、副作用のデータと解析が十分でなかったと横やりが入ったのですから(結果、不備はなかったようです)

わずかな光明でも真っ暗闇よりましです。分子生物学の進歩はこの闇を照らす光明かもしれません。

2011年11月7日月曜日

急性リンパ性白血病  

めざましテレビの大塚キャスターが急性リンパ性白血病で番組を一時降板した。

彼の事務所が恵比寿にあるからか、2.3度ガーデンプレイスの洋服店で顔を見たことがあった。

この病気は以前は大変難治で使用できる薬も限られていたが、この十数年の間に日本でも認可され使うことのできる薬が増え、以前の治療成績とは比べ物にならない状態になった。

この病気の中でフィラデルフィア染色体に異常が見つかるものがあり、特にこのケースは難治とされていたのであるが、この染色体から作り出される酵素を抑える分子標的薬(イマチニブ、商品名グリベッグ)が開発された。

さらにこのイマチニブに抗生を持つものに対して分子標的薬(ニロチニブ、商品名タシグナ)がさらに別のダサチニブ、商品名スプリセル)が開発され治療方法も多岐にわたってきた。

しかしながら急性リンパ性白血病は恐ろしい病気であることは間違いない。

治療に専念して早く元気な姿をまたテレビで拝見したいものである。

2011年11月3日木曜日

生食に注意  ザルコシステス・フェアリー

ユッケの食中毒以来、ほとんどの人が牛肉の生を食べていないのではないでしょうか?

私もレバ刺しやユッケが大好きという訳ではないので食べていません。

馬肉は牛肉とは別のルートでかつ、処理方法も確立されているので安全と思っていましたが、つい最近、馬刺しの本場熊本で食中毒が起こったそうです。

馬肉はマイナス20度で48時間冷凍しなければならないのを怠ったのだそうです。

この原因はザルコシステス・フェアリーという寄生虫が原因のようですが、日本には多く存在し、牛を中間宿主にして犬を終宿主にするのだそうです。

多くの居酒屋や焼肉店で生食がおお流行りの時期がありました。元来、肉は生食をしないという風習がいつのまにか忘れ去られて、グルメブームに乗った感があります。

夏より涼しくなったこの時期に食中毒が多く起こります。また、最近ではウィルス性の胃腸炎も流行っているようです。息子も昨日から何も食べていません。皆様もご注意あれ!!!

2011年11月2日水曜日

驚異の回復力

3月に背中の靭帯を損傷した時は1カ月動けませんでした。リビングで寝たきりの時にあの地震が襲ってきました(笑)

今回はどうかなと思っていたら1日1日良くなっています。我ながら驚異的回復です。

もっとも日曜日にいつもお世話になっている整形外科でテーピングと松葉杖を貸していただき無理をしなかった事が良かったようです。

整形外科もこの病院のような運動選手がよく起こすような怪我に強い所とそうでないところがあるようです。ここは伊豆長岡の順天堂ともパイプがあり、運動機能の回復の専門家の先生もおります。

損傷したその日と翌日はよく冷やし、その後はお風呂でよく温めると損傷の回復が早いそうです。

さらにテーピングをしっかりして、サポーターもします。

2011年10月31日月曜日

総力戦 靭帯損傷カムバック


靭帯損傷を受けた恥ずかしい我が左足ですが、靭帯損傷より一日も早いカムバックを求めて叡智を尽くします。

まずは療法士の人に勧められたキネシオロジーテープでテーピングです。

このテープは靭帯×人体運動機能学=kinesiorogyに由来し、筋肉と同じくらいの伸びがあるそうです。

息子には整形外科概要から周辺の筋肉の動きを教わり、筋肉の収縮に従って張り込みます。

損傷を受けた1.2日は患部を冷やして、出来る限り筋肉を動かしません。

もちろん1本松葉杖です。

そして2.3日経ったら温めてね筋肉の回復を促します。

何が何でも11月9日までには現状から8割復帰するつもりです。

私はやりますよ・・・・・靱帯損傷はこれで3回目ですから(笑)

2011年10月19日水曜日

死の哲学 アルフォンス・ディーケン

大学の友人の死生観について私なりの考え方を追記しましたが、その友人よりコメントが返信できないと返信を受け、よくよくコメントの設定を確認したらID所有者のみの設定になっていました。ゴメン!!設定をブログメンバーに設定し直しましたのでお許しあれ、しばしこのまま行きます(笑)


友人の死生観はそれなりに彼女の経験から漠然と自分の死に対して抱いている訳で、それはそれで良いと思っています。さらに基本的に軽く行きたいとこの問題をファイナライズしていないのも良しでしょう。

私は直接授業を取ったことはありませんが、母校の哲学科で教鞭をとっていたアルフォンス・ディーケン教授が「死の哲学」の中でとても良いことを言っていました。(以前にも書いたかな?)

疫病や戦争によって、今日ある命がいつなくなるかも分からない中世において、死を受け入れることが大変重要だったということです。確かに人間は死を前にすると、恐れたり、泣きわめいたり、はたまた自暴自棄になったりします。心が平穏でなくなります。それはそれで人間的でもある訳です。

ではどのようにして死を受け入れたのか、それはとりもなおさず「諦念」にあるのです。今日を精一杯生きた、今日を無駄にしなかったそのことが、死を受け入れる原動力になるというのです。

では今日を精一杯生きるとはどんな生き方なのでしょうか・・・・

ある高僧に教えられたことがあります。人間の欲求をゼロにすることは出来ないけれど、無限大の欲求に枠を掛けることは出来るというのです。身の丈を知るということです。すると人間は身の丈に余ったものを家族、友達、地域、社会と還元できる。これこそが人間の幸福なのだと・・・

美味しいモンブランがあったとします。一人でそれを全部食べるより、みんなで食べて美味しかったを分かち合う方がその美味しさも倍増します(笑)

それ以来私の幸福の方程式は決まりました

幸福=√健康×(人間関係+価値共有の時間)

もちろん会社も家庭も全て同じ価値共有の時間です。人間関係とて同じです。係数が健康なのもお分かりですね。そして√が掛っている意味も・・・・

2011年10月18日火曜日

インフォームドコンセントと死生観

医療現場でよく耳にするインフォームドコンセントという言葉は「正しい情報を得たうえでの合意」という意味になる。

昨日、友人が自らの2人の家族を看取った体験を踏まえた死生観をブログに綴っていたので、ともすると暗い話題になりがちのこの問題について少し考えてみたい。

死生観とは民族、宗教、国家、集団そして個人特有のものである。従って死生観は人それぞれである。

一方正しいインフォームドコンセントとは何であろうか。全てを開示することが正しいのか。

妻の友人は末期の膵臓がんで昨日、一時退院した。もちろん積極的な治療は何も行われない。本人もそのことを熟知している。しかし、それでも入院中、周りの患者が抗癌剤投与を受け、髪の毛が抜けている姿を見ても、自分も施してもらえたらと思うようだ。

3年前に亡くなった私の先輩も、体中転移し、腹水もたまり、足も3倍くらいに膨れていても、何とか積極的な治療を望んでいた。縁故を頼り治験まで考えていた。もちろん治療はなされなかった。

二人とも自分の病状を良く知っている。普通なら、少しでも家族と長く居たいとか、思いでの場所に行きたいとか思うのではないかと考えるがそうではなかった。

息子の教科書に「患者の死生観の変遷」という章が載っていた。

患者は告知されそれが治らない病だと知ると、まず混乱すると書かれていた。そして、時間と共に徐々に感情の乱高下を繰り返しながら、その現実を受け入れ、最後に死も受け入れるのだと言う。

その時間的経過にそって医師や看護師が適切なアドヴァイスを加えることが肝要であり、その助言は患者個々の歴史や考え方を理解したものであるべきだと書かれているる

このことがインフォームドコンセントの中核をなす。

つまり正しいとは時間的経過における適切さであり、相対的なものなのだ。

以前お世話になった内科の先生は「特に内科は人を診るのが商売といっていた。病気を見るんじゃないとも」

患者を全人格的に把握するのはもちろん限度もある、だから患者の側もここに寄り添わなければなるまい。

私は医療従事者ではないので正しいとか、間違っているとか分からないが、患者の側であまりに強い死生観を持つと言うのも如何なものであろう。例えば輸血の拒否のように。

強い死生観とは科学的根拠の無い宗教のようなものだ。

もちろんブログの彼女の場合には「もっと可愛いお洒落な洋服をきたい」「美味しいものを食べたい」といったものなのでこの点の心配はしていない。

死生観の外殻を持つことは良いと思う。人間は所詮、自己の経験によってしか判断しないのだから。しかし、時と場合により死生観の内格は変化しなければならないとも思う。

医療のモラルを持ったドクターなら誰しも治らない病気なら手術は薦めないし、治る病気なら最適な治療法を提示するものなのだ。

私は病気になったら最適な治療法にゆだねる。それが緩和ケアなのか、手術なのかはその時々で違うものだ。

息子が成長していたならば実験台とて構わないとも思っている。

チャランポランな私ゆえ、死生観も変わってしまう。その時々で・・・・これが私の死生観である。






2011年10月6日木曜日

アンチセンス治療法

筋ジストロフィーで日本人に多い「福山型」(福山博士によって発見された)と呼ばれる疾患に一つの光明が照らされました。

神戸大の戸田達史教授がこの疾患を引き起こすタンパク質(フクチン)への変化を微小な塩基を投与することでこの変化を抑えることに成功したというのです。

生物学を履修した方なら、セントラルドグマという言葉ご存じですね。正常な細胞で行われるDNA→mRNA→タンパク質へと遺伝情報が転写される流れのことです。

ここでmRNAの塩基配列をセンス配列と呼びます。つまりこの配列の相補的配列をアンチセンス配列と呼びます。

つまりmRNAの配列が分かった訳です。これによりアンチセンスRNAの合成が可能となった訳です。

分子標的医療の進歩、これからの実用化がまたれる吉報です。

2011年10月4日火曜日

筋肉痛のお話

我が社のスタッフのT氏はフットサルで脚の靭帯を損傷してから、また今度は階段を上る時に同じ所を痛めてしまいました。

私も先日、脚が張ってこれ以上無理をすると同様なことがおこりそうだったので止めましたが、そもそも筋肉痛とはどのようなメカニズムで起こるのか勉強してみました。

よく歳を取ると遅れて筋肉痛が起こるといわれていますが、正式にその原因はまだ分かっていません。ただし、昔のように筋肉痛は乳酸がたまりそれが痛みの原因とされているのは、こうした遅延性筋肉痛の原因ではないとするのが今では一般的です。

では何故痛みがあるのか・単純に言えばそれ以上無理をさせないためです。筋肉が運動により損傷し、それが回復する過程なのです。

靭帯はそれ自体繊維質のような柔軟なたんぱく質で出来ています。いわば筋肉の中にある柔らかな鉄筋のようなものです。これが筋肉や骨を守っているのです。

鎖骨と肩骨の靭帯は落車でいとも簡単に切れました。しかし、そのまま固定すれば自然にくっついて治ります。ドクターに左官職人とプロのピッチャーじゃなければこのままと言われたものです。

知らず知らずのうちに筋肉を酷使するとそのリカバーに時間が掛るのです。

ライトウェイトのお陰で調子に乗りすぎて飛ばし過ぎた帰りに大腿四頭筋が痙攣し、それを無理して回し続けるとこんどはピキッと音がしてきます。おそらく靭帯に負担が掛ったのでしょう。

つまり筋肉痛になりそうになったらよく休め、筋肉をもみほぐして十分休養を与えてあげることが必要のようです。

土曜日、調子に乗りすぎて波に乗り過ぎました。腰がパンパンに張っています。今日はゴッドハンドを受けてきます・・・・火曜日は定休日でした。残念!!