このブログを検索

2011年1月28日金曜日

CASSOULET カスレのお話

代官山パッションのアンドレ・パッション氏をご存じの方は多いと思いますが、彼のカスレの説明にこんなことが書かれています。父なるカスレはカステルノーダリ、子なるカスレはカルカッソンヌ、そして聖霊なるカスレはトゥールーズです。

カスレは地方によってその作り方がまちまちです。カステルノーダリのカスレはシンプルに豚肉とお豆、カルカッソンヌはうずらのプレッセ、トゥールーズはガチョウのコンフィを加えるといった具合です。

しかし、この言葉を聞いてハッと思ったあなた西洋史勉強しています。実はこのラングドックルーション地方というのはカタリ派の牙城でもあったのです。カタリ派とは後にキリスト教では異端扱いされるのですが、物質と霊の二元論(キリスト教は禁じている)であるグノーシス主義を掲げていたのです。グノーシスとはギリシャ語で認識と知識というような意味合いです。そう考えるとこのカスレの説明意味深いじゃありませんか。

そして偶然なのがこの私がパション氏の料理を11歳のときに食べていたのです。何と彼は大阪万博のカナダ館のシェフだったのです。当時私が初めて新幹線に乗った時のことです。人気のアメリカ館やソビエト館は長蛇の列で無理でした。かろうじて入れたのがカナダ館でした。そこで生まれて初めてステーキを食べたのです。それが氏の監修だったとは奇遇です。

さらにさらに奇遇なのはパション氏も、今日、ランチをしてきたシェ・アズマのアズマシェフも六本木のイル・ド・フランス(後に表参道に移店)の出身というから驚きです。

こんなカスレの夕餉が催されるようです。滋味あふれるフレンチ食べたいものです・・・・

Chez AZUMA  代官山

代官山の美味しいビストロ「シェ・アズマ」に行ってきました。

平成5.6年頃に一度だけ連れて行ってもらったことがあり、そのときのオニオングラタンスープの味が忘れられませんでしたが、この15年以上経っても味は変わっておりませんでした。

前菜はこのスープを選び、メインは私が「鴨のコンフィ」妻が「子羊のポワレ」です。

鴨は鴨ってジビエだったんだと納得させる味です。羊も食感がとても宜しいです。鴨のお皿に乗せられたジャガイモとにんにくの美味しい事このうえなしです。どこかで同じフレーズ聞いたことがあったような??
2,400円のコースに生牡蠣を3つ頼みました。もうお腹いっぱいです。

田舎風テリーヌはやや脂が多く、レバーが少ない感じです。リエットもバラ肉を使っているせいか少し脂っぽかったです。

ここのシェフはバーゼルでの修行のあと、フランスでさらに研鑽を積まれたそうです。日本に戻ってからのお店を見ても正統派の感じがします。

会社のスタッフも連れて行ったあげたいお店ですが難点はランチで正味1時間半かかることです・・・・・

グランメニューを見ていたら「カスレ」も載っていました。どんなカスレかソムリエさんに伺うと豚肉だけのカスレとのことです。やはり思った通り、カステルノダリー地方のカスレです。つまり父なるカスレということです。カスレのお話はまた別の機会といたしましょう。

お土産に無理を言って予約してなかったのに日曜日のためにチーズケーキを買って帰りました。







タルムードとトーラー

タルムードトーラー聞いたことありますか。私はエマニュエル・レヴィナスの著書や内田先生の解説本などを読んで初めてこの言葉を知りました。

これはユダヤ教でモーセが書き残した教えをトーラーというのに対して、口伝したもの(口伝律法)をタルムードといいます。

同教の教義は複雑で、このタルムードを認めてない一派も存在します。

レヴィナスの思想の原点を知るにはこういった外堀から始めるのも一考かもしれません。

ちなみに息子はタルムードを知っていました。妻はタマリンドと間違えていました。両方知らない???

それは問題です(笑)




スタンダード&プアーズ

日本の国債の格付けがワンランク下げられたというニュースでこの名前を聞いた方も多いと思いますが、民間の格付け会社です。

どんな会社なのか調べてみると1860年にヘンリー・バーナム・プアーと言う人が「米国における鉄道と運河の歴史」という本を出版した事に始まり。1940年に現在のスタンダード&プアーズが誕生したとあります。

かつてはビジネスウィークの出版元でもありましたが、現在はJDパワーの親会社、マグロウヒルズカンパニーの一員のようです。日本法人はスタンダード&プアーズ・レーティングジャパンと言います。

この会社の日本の発行体に初めて格付け評価したのが1975年とあります。そんなに昔ではありません。

そんなことをしていたらメールにSママよりSパパの初めての出版物としてこんな本の写真が添付されてきました。


なんとその創生期に格付け会社や格付けの方法について研究していた人が近くにいたとは驚きです。

さすがSパパ、金融界のパイオニアです。私よりも若い金融関係の人まさにこうした知識の集積を持った人に「驥尾につけ」ですよ。週末の話題がまた一つ増えました(笑)

911 落語

落語に特に詳しいとか寄席に良く行くとかではありませんが、落語のCDは時々聞きます。

色々な人の落語を聞いていると何故それが十八番と呼ばれるのか分かるような気がします。

色々な人の「芝浜」を聞きましたが五代目桂三木助(故人)が何故そういわれるのか片鱗が窺われます。そうとう細かな所までこの演目は気を使わなければ全体を通して流れる優しさや温かさがポロッと落ちてしまうからではないでしょうか(素人判断で申し訳ありません・・)

一方、「堀之内」は私は古今亭志ん朝(故人)のもが好みです。この人は鰻が好物だったようですがやはり根っからの勉強家で棺にはドイツ語の辞書が入れられたといいます。

なんといってもジェットコースターのように笑いを作るところがなんとも言えません。

私の好きな落語家はこうしてみると「努力した秀才」ということになるのでしょうか・・・・

こんな話を妻にしていたら息子が「911に乗って落語っていうのは、ありそうだから怖いよね」とのこと、どういう意味か聞き返すと「そんな人が多いんじゃない」とぬかしました。

わたしゃポプュリズム嫌悪ですので911では聞きません。(笑)

戦々恐々  カキフライ セーフ

お正月明けに牡蠣で食べた全員討ち死にしてから、恐ろしくて食卓に出なかった牡蠣です。

東急百貨店の鮮魚店で生食用の牡蠣を購入して良く洗って丁寧に作りました。

やはり、旨い!!T銀行より戴いたハチ公ソースと定番のウスターです。タルタルはカロリーが上がるので付けません。千切りは息子が手伝ってくれました。

1月4日より研究室の予定だったのがすぐ上のボスの海外への転勤に伴い、新たな研究室を探さなければならず、思いがけないウィンターロングバケーションです。夏休みの冬休みもない大学生活だったのですから良しとしましょう。それに長い人生そんな一拍も必要です(いつも一拍ばかりの私ですが・・笑)

こんな寒い日は焼酎のお湯割りに梅干しです。体が芯から暖まります。