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2016年7月25日月曜日

Car Graphics #Spesial Edition


Geländewagen

 

私は現在2台の車を所有している。一台は2008年式911PORSCHE CARRERA S

そうポルシェがホォルクスワーゲンに吸収される前の車だ。シュトットガルトで作られている。

もう一台がG500、ゲレンデワーゲンである。もちろんこれ以上に素晴らしい車はいくらでもある。しかし、私の琴線を触れ、どうしてもこの2台の代わりにガレージに留め置きたい車は今のところ存在しないのだ。

初めに断っておくが私が乗ったことの無いゲレンデについては何も言えない。つまりここで説明できるのは2006年式以降のゲレンデについてである。少なくとも2006年式以降の日本発売のゲレンデには全て試乗したのでここにその試乗記を残すことにした。

 

G500   2006~

これが私の乗っているゲレンデである。走行は10万キロに近づく。塗装のあちこちに飛び石の傷が目立つ。ゲレンデを購入しようとしているのならばまず普通の車と違って大きな風圧を前から受けることを覚悟しなくてはならない。100キロで走っていてもその風切音は120、130キロ出しているのではないかと驚かされる。夏場は虫がベタベタと体当たりしてくる。よって薄い色はこの虫落としが一作業になる。

今まで3度のパンク、そして2回のアクセルジョイントの破綻を除けば、V型なの油漏れもさほどでもなく、電気系統の故障も少ない。これ以前のゲレンデ所有者が言うように、直線の窓ガラスがストンと落ちるのも今のところ発生していない。ただし、パンクしたら自分で変えようとはしない方が賢明である。何せ2トンを超える重さ、タイヤの重さも半端じゃない。もし高速でタイヤが転がれば大事故である。牽引でなく架台のレッカー車を呼ぶことをお勧めする。この車との一番の思いでは軽井沢での大雪である。とにかく一晩で90センチ以上降雪し、完全に陸の孤島になった。コンビニにはヘリで商品を輸送し、他4WD車は全く役に立たなかったが、自衛隊の車両とスノーソックスのゲレンデは何とか移動することが出来たのである。


 

G550 

この車は言わば排ガス規制のため、燃費効率の悪いSOHCからDOHCに変え、トルクの不足する分をボアアップで補う、言わばマイナスとプラスの相殺をしているような車だった。乗った印象は高速ではSOHCのゲレンデより静かでエンジンも滑らかより乗用車風になったが街場の低速トルクの不足は歪めなかった。何より安全基準で付いたサイドミラーが好きにはなれなかった。

 

G350  BLUETEC

やっとメルセデスのディーゼル復活かと喜びもつかの間。全て右ハンドル、事務所の車庫には収まらない。試乗してみると街中ではキビキビ走る。2トン超えの車体がブルーテックと上手く連動している。他のメーカーのようなカラカラ音もほとんどしない。ただし、高速に行くとある一定以上で急速にトルクが無くなる。言わばスカスカ。街乗り専用なら良いかもしれない。



 

G63 AMG

以前G55に乗ったことがある。パワーはあるけど止まらない。煩い。

これは良い。パワーは十分あるのに使い方を上手く手に入れれば大人しくジェントルに振る舞う。

強化されたサスペンションも大口径化したタイヤもオンロードハンドリングに恩恵を与えてくれる。内装もソリッドで好きだ。瑕瑾なのはお値段。でも欲しい。


 




G65 AMG

メルセデスAMGは最高機種に必ず12気筒エンジンを使う。好き好きだが12気筒エンジンは扱いに難しい。ピーキーなトルクカーブで電子制御の上手く行かない以前の12気筒は半分くらい気筒が死んでいる物が多かった。これは私には完全にオーバースペック、オーバークオリティ。オーバープライス!!

 

G550

最新型の550である。実は大変楽しみにしていた。4000CCにダウンサイスしながら(このエンジン現行のC63やGTと同じ)スーパーチャジャーでなく、ターボチャージャーを2機配置したもの。乗ってみると以前のG55にそっくり。足回りや所作は大人しくなったけどこれ完全にG55ですよ。決してすごく乗りやすいということもない。G63と比べると???

可変ダンパーは機械式、よってほとんど乗り味に変化はない。価格の大幅アップ。(そりゃそうでしょG55買っていた人怒りますよ)ウォルナットの内装が今ひとつ好きになれない。





 

追記

試乗を終えて、10万キロの愛車に乗り移り暫く運転していて・・・・10年たっても基本は変わってないということか・・・・・でもスペックより何より、このDINASOURな佇まいか好きなのだ・・・変わらぬ魅力・・・

 

2016年7月

2016年6月12日日曜日

サーフィンのお話 乗り方は自由!!


 

40年近く(なんとか)サーフィンを続けてきた身としては振り返ると多くのことが見えてきます。

私が始めた頃、ロングボードは見かけませんでしたが、完全にショートボードというわけでもなく、ロングからショートへのトランジッションの時期でした。

アルバイトをして貯めたお金で初めて買ったボードはT&Cのデーンケアロハモデルの7.7でした。シングルの今で言うトランジションボードです。

その後、瞬く間にショート全盛の時代になり、いつの間にか私のボード古臭いDINOSAURなものになっていました。

私もみんなにつられて5.1AIPAのツインフィンに乗り換えましたが、これが癖のある代物でそれまで楽しかったサーフィンが少しつまらなくなってしまいました。

コンテストにおいても如何に派手なパフォーマンスを見せるかが競われ、優雅なスムースなサーフィンは陰を潜めました。

それから月日は流れ、ジョエル・チューダーに牽引されロングボードは完全に膾炙されるようになりました。

私もすぐさまロングを買ったのですが、その板はボンガパーキンスが乗っていたようなロングなのに良く動くアグレッシブな板でした。コンテストにおいてはまだ派手なカットバックやフローターが高得点をあげていたのですからそれも仕方のない事でした。

ところがワールドチャンピオンを獲得したジョエルが突然コンテストから身を引いたのです。彼は独自のサーフィン哲学を持って新たにダクトテープなるものを主催し今も乗り続けています。

この頃から本格的なロングボード多く作られるようになったと記憶しています。

今持っているジョエルの9.4ノーズライダー、クリスクリステンセンの9.6のグライダー、ボブオルソンの10など今持っているボード達です。

2008年ころからまた新しいムーブメントが起こり始めました。オルタナティブ系と呼ばれる人たちです。タイラー・ウォーレンなどその代表でしょう。

彼らは70年代のアウトラインを持ったミッドレングスと呼ばれる板を使い、流れるようなサーフィンを特徴とします。ノーズに行くことよりも波と一体になってスムースなサーフィンをするのが真骨頂です。

こうして私のサーフィンを始めた時のようなトランジッションボードが世に送り出されてきたのです。

もちろんコンテストの世界は厳然と存在し、その中で高得点を上げるにはそれなりの技が必要なのは変わりありません。

しかしながら今は選べる時代になりました。当時のようにロングかショートかではなく、ロングもいて、ショートもあって、トランジションもありという多様性を持ってきたのですから、今サーフィンを始める人は本当に幸せです。どんなサーフィンをしたいのか、それを考えボードを選ぶことが出来るのです。

私も家人には内緒でチョコレートフィシュの7.1のミニグライダー購入しちゃいました()
 




 

2016年5月12日木曜日

エンジンの時代から次の時代に・・・The Next Generation

4月1日にTESLAのMODEL3を予約しました。
 20世紀はまさしくエンジンの時代でした。 
 私が乗り継いだ車はどれも個性的なエンジン音を轟かせ、運転する喜びを感じたものでした。イタリア車は艶めかしいまでの内装とよく壊れる内燃機関のギャップが稀代の悪女を連想させ、分かっているのに止められない魔性の車でした。一方、イギリス車はロングストロークから送られる力強いトルクが大地を鷲掴みしながら、猫足と称されるサスペンションの華麗さは英国貴婦人を連想させるものでした。アメリカ車は良くも悪くもダルな車でハンドリングの大雑把さと必要以上の馬力の滑稽さががアメリカの荒野の道無き道を走る姿に見事にオーバーラップしたものです。
 ところが21世紀に入って、どのメーカーの車もエコロジーの合言葉の上で燃費ばかりを気にして個性のない車ばかりになってしまいました。これも時代の要請かと半ば諦めながらも一言申し上げたいと思い不躾ながら筆をとった次第です。
 そもそも車は全て不経済です。私が言っているのではありません。日本を代表する経済学者の宇沢弘文氏が数十年前から、どんな言い訳をしても車を所有するのは不経済だと看破しているのですから。それをエコだから(エコロジーを否定している訳ではありません)お財布に優しいからなどと言い訳をして所有する位ならば、それこそシェアの発想で所有しなくても良いと思っています。私が言いたいのは車は贅沢品だと言うことです。その車を所有するだけの経済力があるならばどんな車を所有したっていいのです(笑)
 私は今2台の車を所有しています。1台は2006年製の白のゲレンデワーゲン、これはDOHCになる前のOHCのエンジンです。ロングストロークと強い低速トルクが特徴ですが走行距離は10万キロ近くになります。もう一台は2008年製のポルシェ911カレラSです。空冷ではありませんが、フォルクスワーゲンに買収される前の真性ポルシェです。
 ゲレンデはご存知のとおり、NATO軍で使われている軍用車がベースですが、日々それらは改善され続けています。確かにオーバースペックかもしれませんが、大雪の軽井沢で3日間完全孤立した時、道路を走っていたのは自衛隊の車両と私のゲレンデ位なものだったのですからオーバースペック大歓迎だったのであります。911は所有して既に4年が経過しますが全く壊れません。タイヤ交換したくらいです。ですから何の不満もないのですが唯一の瑕瑾なのは燃費です。いや、燃費というとお前も同じじゃないかと言われそうですが、地球環境に負荷を掛けている点では好ましくはありません。
 各メーカーの車の多くはHBという手法をとります。このHBというのが厄介で二つの仕組みを併用するわけですから複雑になり部品数が増え、1台あたりの環境負担はHVでない車の1.5倍も掛かるとの試算もあるようです。電気自動車に至ってはまるで話しになりません。国産車の航続距離では実用になりません。政府は水素燃料車を推進していますが、インフラの整備に一箇所数億円掛かり、かつ現在のガソリンと同価格だとすれば一般に広まるとは考えにくいものです。
 そこへ行くとシリコンバレー生まれのテスラは330kmの航続が可能です。さらに家庭用の電源からでも簡単に給油ならぬ充電が可能です。さらに同社が進めている自動運転機能が完成すれば過疎地の老人用自動車として大変便利なものになります。とまあここまではいいコトずくめのお話なのですが、ここで注意しなければならないのはその充電方法です。電気自動車の燃料コストはガソリン車の1/9という人も居ますが、それは深夜の一番安い料金で自家充電した場合です。これが外出先での充電ということになれば一気にコストは跳ね上がります。スーパーや量販店で見かける充電ステーションは会員制をとっており、月額3,800円から4,200円の会費がかかる仕組みになっています。会員にならずに充電することも可能なようですが、30分の利用料金が1500円掛かることになります。さらに1回の利用が30分以内と決められており、モデル3を充電する場合には追加であと10分しなければならず、総コストは2000円となってしまいます。つまり330kmのコストが2000円ということです。つまり1kmあたりのコストが6.06円ということになります。
 燃費が良いプリウスHBが40km/lとするとガソリン価格が107円/lとすると1kmあたりのコストは2.675円と電気自動車よりコスト的には優れた形になってしまうのです。それもこれも急速充電設備のインフラコストが高く、そのため充電料金に跳ね上がるからです。
 テスラを導入する場合、家庭用充電設備が必須です。これならば予めスケジュール管理し、深夜の安い電気によって充電が可能となります。太陽光パネルと組み合わせれば究極の循環型エネルギーとしての使用も可能となり、災害時の緊急用バッテリーの機能も果たせるからです。
結局コスト????と訝しがる御仁も多いでしょうが、そんな訳じゃありません(笑)その証拠に新しいゲレンデワーゲンのG550の試乗予約もしてしまいました。V84リットルツインターボのエンジンのどこがエコ???



 
 
 
 
 

2016年4月11日月曜日

矮小化する日本人 井の中の蛙


先日、こんな事がありました。

薬局で調剤を待っているとき、小学校の低学年と思われる子供を連れた30代前後の男性の言葉です。

「お父さんこの車何ていうの?」「どこの車」

「これはドイツのP****という車」

「速いの?

「速いよ」「だけど燃費も悪いし、そもそもそんな早く走れる道路はないから要らないんだ」「お父さんの****で十分」

「お父さんは買わないの?

「そもそもこんな車を持つのはお金持ちか、お金はないけど見栄体裁の人だから要らないんだ」

「分かるね」

「・・・・・・子供・・・・ 無言」

 

価値観は人それぞれだから、輸入車が嫌いで国産車が好きでももちろん全く構いません。

しかし、私達の小さな頃は自分の家では手の出ないような車でも憧れの物があって、親はそれを否定するような事はなかった気がします。お金がなくて買えないことも実は子供は分かっているし、それを敢えて教えることも必要なことなのです。そして、そうして育った子供は大人になって前向きになり、質実に家族を養っていけるのです。

お金があるかどうかは結果です。しかしその結果にはちゃんと理由があるのです。それを教えないと行けない。

好き嫌いを決めるのは最後、自分で経験して味わって初めて答えを出せるのです。

私はこうした事をビジネスクラス症候群と呼んでいます。自分は一生ビジネスクラスで旅行など出来ないと諦めてしまっている。毎回ビジネスクラスに乗ることなど必要はありませんが、一度は乗ってみないと優劣を決定ずけられないはずなのです。

昨今、日本の凋落が激しく経済的にも格差が拡大しているのはご覧のとおりです。

その一番の理由はこのように大人が矮小化し、自分とは関係ない、何も将来にいいことはないと諦念していることなのです。子供の無言は大人の知らぬ間に、自分の立ち位置が見えてきた証拠です。他の同級生の家族と比べているのです。そしてその確認と確証が下流化を決定するのです。

その男性の車には漫画雑誌数冊とテッシュペーパーの箱が散乱していた事を付け加えておきましょう。

井の中の蛙、己を蛙とは理解せず・・・