このブログを検索

2010年3月16日火曜日

医療リテラシー


庭の雪柳に白い花がつきました。春が加速して進んでいくそんな今日です。

ところで私達は医療についてきちんとしたリテラシーをもって行動しているのでしょうか?

私の場合には数年前に起きた脳腫瘍事件でこのリテラシーを痛感しました。幸いなことに近くに信頼できるドクターやそのネットワーク、さらに高校時代の友人たちがセカンドオピニオンになり、事なきを得ましたが、私達文系と呼ばれる者の多くは科学の基礎さえ学んでいないからです。まさにCPスノウがいう2つの世界なのです。多くの如何わしい代替療法が大手をふって闊歩している様は我々に問題があるのです。

多くの患者はそのショックでこのリテラシーが消え去り、自分に都合のよい方しか見えなくなってしまうのです。

科学的な視点というのはつまり「疑ってかかれ」ということです。どんな高名な教授だとしてもその人を信奉してはいけません。宗教ではないのですから。多くの意見を聞き、まず大枠をとらえ、色々な考えがある中で自分がこの方法を選択するという姿勢です。

20年前にスポック博士の育児書という本がベストセラーになりました。友人の産婦人科のドクターに聞くと、そこに書かれている育児方法はいまでは時代遅れになっているようです。つまり、絶対的などということは存在しないのです。

大学時代の友人が子宮癌といわれて近々治療を開始するようです。でも彼女は4thオピニオンといっているほどなので、この点については安心しています。そうリテラシーを持って臨んでいるのです。

我々の体では毎日いくつかの癌細胞が発生し、消えていくそうです。ただ、そのうちのいくつかが消えずの残ったのが癌と発見されるということです。これにはいくつもの複層的原因が関与し発生します。よく癌体質という言葉を口にする人がいますが、体質というよりは環境因子や習慣だったりするようです。例えば塩分の多い食事であるとかは関係するようです。これからは個人の遺伝的特徴を加味したオーダーメイド治療もはじまるといわれています。東大病院などではすでに治験を開始しています。技術の進歩がこれほど直接的に生命に関わる分野は他にありません。

今日はこれから宇都宮です。一人なら新幹線でいくのですが、今日はスタッフも連れていくので車です。駅から離れているので車の方が便利かもしれません。何分、北関東自動車道を始めて利用する予定です。


0 件のコメント: