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2010年6月29日火曜日

正義とは マイケル・サンデル考

マイケル・サンデルのハーバードでの講義録がユーチュープにあったので確認してみた。

彼の論理構成は多元的思考から出発するのではなく、学生に二者選択を迫る。この方法自体、コミュニタリアンと思える。

確かに、「国家の役割を増やすこと自体、自由への脅威で考える」といったハイエクの主張や、ノージックのいう「自分が正しい手段で獲得した富を平等や集計最大化の名のもとに徴収されるされることを拒絶する」リバタリアンの主張は正反対だとしても、J・ロールズが主張する「あらゆる人が平等の権利を持ち、他の人々の同様な自由と両立しうる限りにおいて、最大限広範囲にわたる自由でなければならない。社会経済的不平等を認める場合の条件はそれらの不公平が最も不遇な立場にある人の期待便益を最大化すること。【マックス・ミニ原理】すべての人に開かれている職務や地位に付随するものでしかないこと。【機会均等原理】 )というリベラリストの論理を俊駕してまでの理論ではないと感じる。

確かに国家に最大の仕事を任せるべきでないことは同感ながら、自由主義を制約するサンデルの思考は私には受け入れられない。社会平等化とはいきつくところ共産主義思想となる。

共産主義はその本質的要素から成就しえないことは周知の史実である。


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