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2010年12月21日火曜日

フレンチ・クォーター



フレンチ・クオーター

ヒロの港近くの街で

ワインを汲みながら、隣のテーブルの打ち明け話を聞いていた。

優しい男たちに囲まれているいることが

人並み以上の幸せと一緒に、不幸せをもちらすに違いない、とか・・・・

愛する人に限って、深い間柄にならないものだ、とか・・・・

時に誘惑者の目が澄んでいることがある、

といったようなものだ。

痩せて、性的な魅力の乏しい娘に見えたが、

古いレンガの壁を背にした、青白い顔と真っ赤な唇が

屋敷のひっそり咲く花のように思われた。

それから何時間かして、

夜明けの船着き場を見た帰り道、

堤防のほとりのカフェに入ると、

墨のテーブルで、あの娘むがただひとり手紙を書いていた。

四角いドーナッツのパウダーシュガーにむせて、

慌てて飲んだ苦いコーヒー。

長い長い手紙を書いている娘を見ながら、

眠りそこねた朝を見とどけようと、

カフェが混んでくる時間まで、

そこに座っていたのだったが・・・・・・。

JET STREAM 1976.2.23 ON AIR 一部改定

写真は大好きなブルース・ウェーバーの写真集よりお借りしました。

本文はニューオリンズで船着き場ではなく、ミシシッピー川です。もちろんニューオリンズはニュー・オルレアンからです・・・・・

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