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2011年6月7日火曜日

街場の中国論  私の場合



中国に行く前、この3冊はいずれもここ1.2年に買って読んだものです。

内田先生の今回の震災についての言動の是非は別として、本を書かせたらとても旨い事を表現するのでこの一冊も素人の中国論として面白く、その言葉を借りて私流の「街場の中国論」とします。

中国を俯瞰的に地政学上、歴史上の認識として表現することは専門家に任せるとして、私は現実に見たことから類推します。もちろんほんの2.3日で何が分かるのかという反駁も承知です。

まず、第一に感じたのはこの国は共産主義国家で情報は片務的であり、国民はそのことを内包した生活を送っているということです。

日本では当たり前のブロガーも自らの情報発信は出来ないように政府が情報統制し、中国の情報も決してオープンにはしない。よく分かりました。

人民解放軍の浙江省司令部にカメラを向けたら、とっさに憚られました。

国民はこの急速な成長により、現代的生活を享受することになりましたが、私には丁度、30年以上昔の日本と同じでイデオロギーや政治のことより、自らの成長と国の発展十分に享受したいと言うのが国民の本当の総意ではないでしょうか。

国力は日本より数段あります。活力があります。そして若い国です。GDPで日本を抜いたとありますが、カイエンやBMW、アウディなどが日本以上に市場に溢れかえっている光景を目の当たりにすると頷けます。

一方、教育は日本のそれと同じで(戦後の日本)、50年以上の遅れがあります。私がお話した40歳以上のほとんどの人が英語が喋れません。若者でも3割程度です。これは大きな差です。教育とはトップだけでなく国民の全体的レヴェルを図るものです。その意味ではボトムアップには相当時間が掛ることを考えねばなりません。

日本人に対する風当たりが強いと聞いていましたが、観光客であるからでしょうがさほど感じませんでした。逆に、農家のおばさんは朗らかで、感じが良く中国であることすら忘れていました。

若い人も2通りです。打ち解けて話しかけてくる人もいれば、ムスッとして何も言わず無視する人(これらの人の大半がコミュニケーションが問題)もいます。一羽ひとからげには出来ません。

今回の渡中には、震災当時日本の農家を助け、震災後も日本に残りその農家を助けている中国人の存在がありました。

国家やイデオロギーで括ってしまうと見えなくなる何かを探しに行った訳です。その意味では今回の渡中ではモナド(要素)を垣間見ることが出来たような気がします。

お世話になったMiss Chinに御礼申し上げます。

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