建築に携わる仕事をしていて、日本の建築法規は木を見て森を見ずのたとえ通り、セクショナリズムが強すぎる傾向があります。
従来、天井材については消防のみ突出して意識が強く、防火性能が優先され、不燃材(石膏ボード系)しか認められませんでした。
これを軽量鉄骨に付ける訳ですから、ほんの少しの揺れでも異素材の揺れで、このボードが落下する事故は多発していたのです。
特に公共性の高い建物の天井は高く、落下による危険度は誰にでも容易に想定できました。
私に言わせれば今回の震災で被災した九段会館の事故は人災です。こういった法律の不備を誰も是正しようとしなかったからです。
愚痴を言っても仕方ありません。過日、東大の生産技術研究所の川口教授のグループが日本科学未来館の天井に膜天井を施したニュースが流れていました。やっとここまできたのですね。
全ての建物の天井を膜天井にする必要はないかもしれませんが、公共性の高いような天井高6メートル以上の天井は全て膜天井にするというような法規制は必要かもしれません。
ララポート横浜の東宝シネマズはこの落下で当分休業していましたが、この類の施設のことです。
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