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2012年2月21日火曜日

マーシャル・マクルーハン



昨年、これらの書物、そうマーシャル・マクルーハンの書いたものを読み返していました。

ご存じのようにマクルーハンはポップカルチャーに祭り上げられ、学問から少し距離を置いた存在のようにアカデミックな人達には批判的に見られていました。

私も若い頃に読んで頭の片隅に置いてけぼりになっていた人でした。

けれども、クラウドを始めITの技術進歩がムーアの理論宜しく指数関数的に発展し世の中が劇的に変化していく様相を見るにつれ彼のメディア論の特徴でもある「メディアは身体的特徴の延長にあり、拡大をしていき、さらにその先には断裂がひかえている」という有名な理論が引っかかったのです。

従来のようにメディアがマスであった時代には中々彼の理論は受け入れられなかったでしょう。

しかし、現在のように非常に個人的メディアが並行的に乱列されている今こそ、このメディア論は読み返す必要があるような気がします。

分断され小さくなったメディアはそれ自身情報を内在し、拡大していき、さらにいくつかのメディアはそれ自身、ホメオスターシスを欠いて、ネクローシスを迎える細胞のように破壊されて行くそんな気がしてなりません。

奥にしまって置いた記憶もたまに読み返すと思いがけない発見があるものです。

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