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2010年1月1日金曜日

ヴェイユの言葉  Simone Weil

必然は地上における事物の実在性の本質である。いいかえれば事物の本質は規約的である。目的がないことが事物の本質であり、善でないことが事物の実在性である

不幸とはなによりも匿名性てある。不幸はその犠牲者から人格を奪い去って事物にする。不幸とは人間の固有性に無関心である。この無関心の冷たさ、この金属のごとき冷たさが、不幸にふれられた全ての人の魂を奥底まで凍らせる。そういう人はもはや暖かさを取り戻せない。自分を人格的な存在であるとは二度と思えなくなる

ヴェイユはパリ在住のユダヤ人家庭に生まれ、リセで哲学教師をするも、自ら未熟練工として働き、労働の持つ本質と人間疎外を体感した人です。その後、スペイン内戦にも義勇軍として参加した経歴があります。

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