この図形カニッツアの三角形といいます。心理学に興味をお持ちの方は既知でしょうが錯視とも呼ばれています詳しくはリンクで確認ください。
私がここで説明したいのは脳の特別な働きの事です。私自身脳科学者(脳科学者というジャンルが疑問ですが)8年前に第四脳室にオペ不能の腫瘍があると宣告されてから人間の脳について色々な本を読みました。生態的な脳の特徴だけに限らず、情報伝達のしくみについても興味を持ち、認知科学の本も読み漁りました。本書もそんな1冊(上下巻なので2冊)です。
この本の中で脳は情報を明示的に使用するとあるのです。ニューロンが特別な方法で発火して、明示的に 表現しているというのです。
この三角形を空っぽだと見ないのは、ニューロンが背後にある空間を明示的に空っぽだと表現するニューロンがないからだと言っています。
よく脳の恣意性を小人(ホムンクルス)に例えるのは誤謬であり、ニューロンは互いに関係しあった巨大な集団であり、ある視覚状況が明示的なコラム構造によって表現されている場合に限って物体として認識できるというのです。
ニューロンの選択特異的振る舞いの複雑さについてはまた別の段に譲ることにします。
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