1993年に初版が出されたPHP出版の本です。数名の著者が日本の潮流について語っています。
アメリカの大統領はクリントンです。93年の時点で日本の将来について警鐘をならしており、事実大枠はそのとおりになっています。ちなみに民主党は「ロバ」共和党は「ゾウ」がシンボルです。
日本は構造改革規制緩和を行い、一時的に経済は持ち直しました。一方、既得権益を放棄したくない政治家はリーマンショック以降の困窮は構造改革、規制緩和にあると先の小泉・竹中改革を糾弾しました。保守主義者のやる2枚舌戦術です。
何もせぬまま、国民の期待だけが薄らいでいったのです。
現在の消費マインドの落ち込みはバブル崩壊という一大タームを経て、日本の将来に希望が持てないことが最大の問題なのです。本書では2日酔いでもうお酒はいらないという気持ちに似ていると書かれています。健康ならまた飲みたくなりますが、体調不良なら長引きます。まさに言いえて妙です。
それにくらビル・エモット氏の「日はまた昇る」は論旨が不明です。旧体然とした経済システムを前提に日本は失われた10年を取り戻せると言っています。取り戻せたのでしょうか?
はじけないバブルはありません。今のところ唯一はじけていないのが宇宙膨張ぐらいなもので、どんなバブルもはじけます。バブルとは人間の欲が生み出す産物なのです。
バブルは悪者なのでしょうか?まったく膨らまない風船に魅力はありません。今の日本はこの風船のようです。
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