円高が、日本経済を疲弊させてます。政府は、中小企業への融資などの対策を講じてはいますが、円高そのものに対する対策が欠けてます。そもそも今回の円高は、リーマンショック後の救済策として米国並びにECがそれぞれの通貨を市場に大量に供給した事にあります。その結果、資金供給の少なかった円が過少性故に高騰したものです。
従って、有効な円高対策は、市場介入などでは無く日銀による大幅な金融緩和です。
具体的には、震災復興資金の全額を国債で調達しその全てを日銀が買取るのです。
世界経済は、30年代の大恐慌に似て主要国は、正に平価の切り下げ競争をしているのに、日本だけがのほほんとしてその埒外にあるのです。
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これは富岡在住のSパパ通信員よりのお手紙です(笑)実際に為替取引の現場で指揮をしていた指揮官らしいコメントだと思います。
ところで、このリフレーションについては私が大学で教わった岩田規久男先生が重要なコメントを出されています。岩田先生は当時、マネーサプライ論争を繰り広げており、結局この論争はうやむやになったのですが、その後も岩田先生は日銀の長期国債の買い切りオペやインフレターゲットの導入が必要との認識を持ち当時のクルーグマンやバーナンキとも近いリフレ派の旗頭でもあるのです。(クルーグマンやバーナンキはその後修正している)
一方、岩田先生の氏でもある小宮龍太郎氏は見当外れの日銀バッシングを諌め、不況脱出に必要なことは構造改革と規制緩和であると岩田氏とは一線を画したのです。
日銀審議委員の須田美矢子氏はこのようなヘリコプターマネー戦略はハイパーインフレを起こすといって批判的立場にあります。彼女の立場上なら仕方なしでしょうか。
しかし、リフレは批判の矛盾点は「いくら金融政策を実施しても需要がないから物価が上がらない」という理論と「金融を緩和するとハイパーインフレを招く」という矛盾した理論を構築しているのも事実です。
おそらくいつ物価が上がるのかということがこの問題の解だと思うのですがいかがでしょうか。
話は変わります。本当に円高なのでしょうか。ビッグマック指数という面白い数字があります。
マクドナルドのビッグマック各国の価格を数値化したものです。日本は4.08ドル、アメリカ4.07ドルです。
さらに物価上昇率などを差し引いた(アメリカは16年で物価が40%あがった、日本はほぼ0%だった)実質実効レートだと1995年より3割近く下がったことになります。
日本初のリフレ政策は高橋是清がとったと言われています。このリフレ政策は功を奏したと言われていますが、この場合海外に資金が逃げないような規制を掛けたのも事実です。また、その結果軍事費の増大という戦争への道を開かせたのも事実であります。
皆さんも自分なりに経済についてしばし考えてみましょう。台風の日こそ考えを思い巡らせる絶好の日なのでは・・・・・・・・
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