国立新美術館で「加山又造展」を見てきました。この人が描いた京都天龍寺の「雲竜図」が特に好きです。禅寺の天井に描かれている竜も形も色も様々ですが、私は建仁寺、建長寺とこの天龍寺の雲竜図が好きです。中でもここ天龍寺の雲竜図は動き出しそうです。写真は天龍寺のHPよりお借りしました。
この加山又造氏は絵に限らず、着物、陶器、ジュエリーなどその作品は多岐にわたります。
先日、テレビでバーナード・リーチによって世に広められた「ルーシー・リー」という女性作家が紹介されていました。(父はバーナード・リーチ氏が来日の折会ってお話をしたようです)
彼女は色彩に拘り続けた人です。器以外にも、陶器でボタンを作ったりしていました。(三宅一生氏がこのボタンを気に入って自分の洋服に使おうとしていたと話していました)
芸術と工芸の違いは何なのでしょう?エミール・ウングワレーを見てこの加山又造を見るとその製作に関しては全く別の方法、対極的でありますが、どちらも人の心を引き付けるものがあります。
中学生のとき「君の絵は絵画的すぎて芸術性が無い」と酷評された覚えがあります。それ以来、私は絵が嫌いになりました。
芸術というとゴッホやピカソのような天才的な人を思い浮かべますが、一方では税管吏でありながら描き続けたルソーなど、コツコツと仕事を続けてその作品が評価された人もおります。
芸術論において職人的という言葉が卑下されながら使われることがあります。私は職人的なことをつきつめればそれは一つの芸術になると考えています。少なくとも私がそう感じた13日の金曜日でした。
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