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2009年12月3日木曜日

片方もって沙汰するな

私の所作の基本は「片方もって沙汰するな」です。人間は多かれ少なかれ現状維持バイアス偏向バイアスに振れるものです。

マルクス・エンゲルスを読んだ後は、ケインズを読み返すとか、村上春樹を読んだ後は司馬遼太郎を読み返すとかということです。必ずものごとには表と裏つまり陰陽道でいう陰と陽があります。

昨日も池田信男氏の著作「希望を捨てる勇気 停滞と成長のの経済学」を購入しました。別に森永卓郎氏の著作を読んだからではありませんよ、彼の本を読んだ物はありますが・・・・・別に・・・・・・・


氏は経済学者ではないのですが、その出から分かるように攻撃的な記述が多く、その点がかえって読者としては読みやすいと思います。

昨今のマスコミの報道を見ていると円高→経済の打撃→日本の凋落という図式で中小工場の社長の悲鳴を取り上げています。アホくさくていやになります。

既に日本は輸出主導の経済からダイナミズムに構造変革できなければ奈落の底まで国力が落ちるのは自明であります。

過去の歴史を見ても、明治時代は軽工業中心でした。それが鉄鋼を中心とした重工業にシフトし、さらにエネルギーは石炭から石油にこれもシフトしました。産業自体も一次製品から二次、三次製品に変化してきています。つまりダイナミックな変化に企業は対応しているのです。

いつまでも売れない(欲しいと思われていないから売れない)ものの輸出に頼るようではこの国の将来はありません。結局、韓国のHという自動車メーカーも日本から撤退します。

本田宗一郎氏や松下幸之助氏がよく物づくりの神様と礼賛されます。しかし、これは物づくりという行為や手先の器用さではなく、欲しいと思うものをつくる進出気鋭の精神=エンタープライジングに注目すべきです。

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東京大学新聞にテレビにもなった「ハゲタカ」の著者真山 仁氏のインタビューが載っていました。そうあれは外資が悪いのではなく、責任は己にあるということを言いたかったとのことです。日本人の性格からどれほどの人がそう著者の思惑が分かったのか心配しております。

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