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2010年9月16日木曜日

物作り立国という誤謬

日本は物作り立国なのでしょうか?私には甚だ疑問です。

どうしてアイポッドのようなものが作れないのでしょう?

携帯電話でも日本製品は海外では売れません。何故でしょう?

80年代に日本車がアメリカで評価されたのは決して技術力だけではないはずです。確かに大出力で轟音をとどろかせて走るアメ車に比べれば静かで乗り心地が良かったでしょう。

ロスで実施したレクサスのイベントでシャンパングラスを重ねてエンジンを始動させても大丈夫というハフォーマンスは今でも語り草です。

しかし、そこには製品としての技術よりも日本製品を持つこと、使うことへの優越感です。プリウスがハリウッドスターに売れたのも同じ作用です。製品そのものの魅力とは少し違います。

それでも日本製品が良いというのなら、BMW、メルセデス、ポルシェ、ジャガーに乗ってからにしてください。製品の成熟度が違います。比べれば分かります。日本製品にはそれらの車の持つ特徴的なものがありません。

日本製品がそもそも良いという評判はアメリカによってもたらされたのです。戦後のアメリカにおける極東政策の延長線上にこの国はあり、安価に労働力で作れる日本製品を応援してくれただけのことです。

今はアメリカは深手の傷を負っています。余裕のあるときなら応援もできましょうがとても極東の小国にまで及びません。日本は技術立国という自負は良いにしても、この歴史的事実を俯瞰する必要があります。

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