本を読んでいて、この作家とはどうもウマが合うと思うことはしばしあります。
村上春樹さんもその一人です。年齢は違うのに何故か映像となって頭に浮かびます。
「小さいお家」で直木賞を獲った中島京子さんもその一人。
こちらは私より若いのについ「膝をたたいて」そうそうと言わずにはいられません。
海外でタクシーをひろうことの難しさを書いた短編なんて、溜飲が下がるものです。
点と点で繋がる旅行者は問題ありませんが、いざ、点から逸脱して、別の出口から出てしまうとこれは中々難しいのです。タクシーもその一つ。あんな身近なマウイだってそうなんですから・・・・・
昨日読んだこの「東京観光」という短編集も秀逸です。
女二人で能登のなぎさハイウェイに旅行に行く短編は、私も友達と同じような経験をしたことがあります。
丁度、20歳の頃です。お財布には8800円(なぜか偶然この金額でした)しかありません。
友達の車はセリカの中古車でサーファーとしては高級車でしたが、実はオンボロの中古車で、見た目は良いもののエンジンはひどい状態でした。そんな車で伊豆のサーフスポットをくまなく巡ったのです。
泊まるところが無いと、男同士でラブホに泊まったこともあります。民宿の小さな風呂に二人で押し合いながら入りました。
そんな締めくくりは、クラッチがすり減って白浜でレッカーされていきました。所持金は880円でした。
そんなピンチのときに救いの神が現れ、びしょびしょの短パンにビーさんの二人を助けてくれた人がいました。
それから30数年、救いの神はいびきをかいて私の横に居ます・・・・・
0 件のコメント:
コメントを投稿