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2011年12月5日月曜日

京都通信  京料理 なかむら



なかむらは柊屋の裏手、俵屋の前です。

以前はこれらの名亭に料理を仕出ししていたそうです。

まずは金沢の松葉蟹の身を大きなかに爪にもどしてあります。

京野菜と菊がアクセントです。



二品目は一子相伝の白味噌雑煮です。出汁を入れてないのが信じられません。蓋を開けるとまず焼きもちの香ばしい香りです。

この店の地下水が決めてという事はワインのテロワールに似ています。嘘だと思って一生に一回は食べて見てください。初めて体験になると信じます。










三品目は鯛と烏賊、よこわのお造りです。「よこわ」とはマグロの若魚のことです。

ゆず塩で食す。鯛が絶妙です。




四品目は蕪蒸しです。鏑にくわいと切り昆布が交ざっています。腕の下にグジがほぐしてあります。上に乗った雲丹の甘いことこのうえなし。



五品目はヒメジの飯蒸しです。

ここで細君の本領発揮です。妻はどこを探してもシメジが入ってないので目を白黒させています。

すぐ分かったので可笑しさをこらえることが出来ませんでした!!

シメジじゃなくてヒメジです。砂地にいる髭の生えた鯉のような魚をヒメジといいます。妻はシメジを真剣に探していたのです(笑)

お品の方は塩加減がこれまた絶妙です。



六品目は氷魚です。鮎の稚魚です。普通はこれに酢をしますが、懐石では次の料理の為に酢橘を絞るだけです。味の邪魔をさせない気配りでしょう。鬼おろしで粗くすった大根がポイントです。



七品目は雲子の揚げ出しです。外はパリッとしていて中はトロッと最高です。九条ネギも効いています。こんな揚げだし食べた事ありません。熱々での逸品です。



八品目はここのおハコのグジの酒焼きです。うろこを九分がた取ってあります。まずはくじの身を戴きます。皮と骨は皿に残しておきます。

食べ終えたらこれに出汁を入れて飲みます。コレが最高のお味です。骨からこんなに美味しいだしが出るとは驚きです。

皮目の香ばしさと旨みのバランスが最高に仕上がっています。

残りに日本酒を入れると岩魚の骨酒を凌ぐウマさです。





最後にイクラご飯です。ここでも千枚漬けは塩だけです。最後まで飽きさせない工夫がわかります。



デザートは富有柿とアールグレイのシャーベットです。このシャーベットが口直しに最高でした。



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私たちが好きな丸山の料理が見せる料理ならばここはそのものずばり素材を直球で勝負したスペシャリテを出す店です。その料理を食べにいくお店でしょう。

私たちにお酌をしていたのは大女将と若女将です。若き店主は京料理を世界の広めるべく活動をしているようです。

そんな店主に見送られながら店を後にしました。若き店主は東京の水産大学を卒業し、店に入る前に竜安寺で修行をしたと聞きます・・・・息子たちにも食べさせたいお店であることは間違いありません。

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