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2010年3月24日水曜日

情報の非対称性 医療

テレビではマスメディアの崩壊がインターネットを中心とするこの情報の非対称性の解消が大きな要因で決して逆行することは出来ないと誰かが言っていました。もちろん異論はありません。

ところが、こと医療に関しては必ずしもこの情報の非対称性の解消が両手をあげて喜んでばかりいられません。

そもそも我々の多くは医学を専門的に勉強している訳ではありません。それどころか文系のほとんどは生物学ましてや分子生物学、薬学、化学の初級レベルも履修していない人間がほとんどです。

そういったとき情報の発信者が無秩序に、無責任に情報を発信することでリテラシーを持っていない受け手がこの情報を誤ってインプットしてしまうからです。

あるときドクターに「放射線やってから手術はできないよ」と言われてハッとしたことがありました。私の頭の中には「放射線やってだめだったら手術すればいいや」というなんとも稚拙な考えがあったからです。

私が代替医療に嫌疑的なのは、科学的コンセンサスのとれていない方法を各論的に組み立て、総論があたかも正しいとして発信する人間が多いことです。もちろん当の本人は宗教と同じく盲目的となっているので自己反省などありません。

ではどうするのか、信頼できる医療機関がきちんと情報を整理して、その理由もつけて発信することです。そうすることで盲心的情報は浚渫され正しい情報が残ることにあります。しかし、国などで一部試みとして実施していますが、その情報量は多いとは言えません。

某国立の医療機関(有明にある)のホームページに「子宮体癌の治療において術後治療として、放射線治療でなく当病院は数年前より一貫して化学療法を実施してきました。」とあります。どうして放射線をやらなくなったのか?化学療法はどのステージのどういった症例について実施して、その成績はどうなのか全く不明です。たた゛化学療法に切り替えたとだけでは分かりません。まだまだ医療機関からの情報発信が少なすぎます。

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