山極勝三朗先生のお話をしたのに、江橋節朗先生の事を書かないと言うのは基礎医学の先人を紹介する身としては片手落ちです。
江橋先生は今では当然と思われている筋収縮のメカニズムが微量のCa2+の濃度変化によって起こる事を突き止めた人なのです。
当時は生体の基序とも言える筋収縮のメカニズムをこのどこにでもあるCa2が司っているということに抵抗があったようです。
先生は1965年に骨格筋からこのメカニズムの仲立ちをするたんぱく質を同定し「トロポニン」と命名したのです。
このCaシグナル機構は最重要なシグナルとして世に認められるようになったのです。
そしてそれらはいくつかの疾患原因の解明や、循環器病治療薬のCa拮抗治療薬の開発につながったのです。
こういう素晴らしい業績のもと今日の医学があるのだと考えさせられます。先人、感謝であります。
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