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2011年1月27日木曜日

情報の非対称性

インターネットの普及により情報の川上と川下の非対称性はだいぶ緩和されたと思いますが、まだまだ多く存在します。今回は川下、川上ではありませんがそんなトラブルの一例をご紹介します。

ある飛行機のキャビンで男性客が飲み物のオーダーを取りに来たCAに「コーラ」が欲しいと答えたそうです。

CAはこの飛行機では「ペプシ」しかありません。コーラは置いてありませんといったのです。

男性客は「コーラ」がないなら要らないとぶっきりぼうに断り、後の接客アンケートにマイナスを付けて回答したというのです。

では、どうしたら良いのでしょう。

この場合、この男性客の「コーラ」に対するブランド性依存性考えてから答える必要があったのです。もちろんブランドの依存性が弱ければ「ペプシ」で良かった訳ですが、そうでなく強かった場合には、その依存性そのものを否定するような表現ではなく接するべきです。つまり男性の客とCAは「コーラ」を即物的には共有しているものの、その中に内在する価値は共有していなかったということになります。

その場合、依存性の高いブランドの対抗的銘柄を進めるよりも、他の飲み物をさりげなく進めるべきです。場合によっては切らしてしまって申し訳ありませんという一言を添えて。

我々は絶えずこうした情報の非対称性の中で生活しております。このことはメディアリテラシーに限らず日常的対人関係においても重要な意味を持つことになります。

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