代官山パッションのアンドレ・パッション氏をご存じの方は多いと思いますが、彼のカスレの説明にこんなことが書かれています。父なるカスレはカステルノーダリ、子なるカスレはカルカッソンヌ、そして聖霊なるカスレはトゥールーズです。
カスレは地方によってその作り方がまちまちです。カステルノーダリのカスレはシンプルに豚肉とお豆、カルカッソンヌはうずらのプレッセ、トゥールーズはガチョウのコンフィを加えるといった具合です。
しかし、この言葉を聞いてハッと思ったあなた西洋史勉強しています。実はこのラングドックルーション地方というのはカタリ派の牙城でもあったのです。カタリ派とは後にキリスト教では異端扱いされるのですが、物質と霊の二元論(キリスト教は禁じている)であるグノーシス主義を掲げていたのです。グノーシスとはギリシャ語で認識と知識というような意味合いです。そう考えるとこのカスレの説明意味深いじゃありませんか。
そして偶然なのがこの私がパション氏の料理を11歳のときに食べていたのです。何と彼は大阪万博のカナダ館のシェフだったのです。当時私が初めて新幹線に乗った時のことです。人気のアメリカ館やソビエト館は長蛇の列で無理でした。かろうじて入れたのがカナダ館でした。そこで生まれて初めてステーキを食べたのです。それが氏の監修だったとは奇遇です。
さらにさらに奇遇なのはパション氏も、今日、ランチをしてきたシェ・アズマのアズマシェフも六本木のイル・ド・フランス(後に表参道に移店)の出身というから驚きです。
こんなカスレの夕餉が催されるようです。滋味あふれるフレンチ食べたいものです・・・・
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