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2011年6月2日木曜日

驀仙坊 (ばくざんぼう)  お蕎麦のお話




週末から中国に行って私だけ美味しいものを食べてくるのは心苦しいので、本日はスタッフのT氏とA女史を引き連れて中目黒のお蕎麦屋さんです。

学芸大にあった夢保が閉店してしまい、今となってはパンチのあるお蕎麦は近くではここぐらいしかありません。

私とT女史は鴨せいろ、T氏は夢保でもメニューにあった浮島です。つまみに出汁巻玉子です。

浮島は揚げたての天ぷらからジューと音がしています。鴨も肉厚でそれでいて柔らかい。ここの蕎麦は温かくても美味しいのが特徴です。

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ここでお蕎麦の話を少し。私は実は蕎麦に弱く、まずい蕎麦はダメなんです。

ですからとびきり厳しい評価となってしまいます。

江戸蕎麦のルーツは「爺がそば」と言われています。江戸中期、雑司ヶ谷の東の鬱蒼としたところにあったようです。

時は移り、幕末、現在の団子坂に旗本の山口伝次郎が開業したのが、「団子坂 蔦屋」です。

この場所が藪ノ内藪下だったとか、そして支店を神田淡路町に出したのが明治、すでにそのころには連雀町の藪蕎麦と称していたとあります。

「中砂」を営業していた堀田七兵衛がこの店の廃業に伴い、神田に出したことで神田藪蕎のスタートとなるわけです。

その後、神田藪から直接暖簾分けされたのが、上野と浜町の藪といわれます。そして、神田藪の息子たちによって並木、池之端の藪がさらに分化されたとのことです。

ちなみに私の今日本一の蕎麦と考える「宮本」はこの池之端の流れです。それと忘れてならない「柏の竹藪」もこの池之端です。

写真は「宮本」の店構え、2度ほど食べに行きました。遠かったなー・・・・・



こんな楽しいことはもちろんこの本からの知識です(笑)是非、お蕎麦に興味のある方はご一読ください。



本家ブリア・サバランの「美味礼賛」、Rパパに戴いた海老沢泰久氏の同名の書、そして辻静雄氏の著作など料理にまつわる大好きな本は読んでいて、作らずにはいられなってくる素敵なものです。

それなのに交友のあった大阪の料亭があんな事件を起こして悔やまれます。

料理は愛情と熱意です。

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