このブログを検索

2011年9月1日木曜日

腸炎ビブリオ菌

私の母は魚貝類は総じて苦手だ。海なし県に育ったので当時の輸送事情から致し方ないことだと思う。

輸送技術、冷蔵方法の発展により簡単に生食が手に入る昨今であるが、あまりに色々なものを無頓着に生食をしすぎる傾向にあると思うのだが如何であろうか。

1950年には200人以上の患者を出し、20名の命が断たれた事故が大阪で起きた。松川事件等社会事件の多いこのころ、警察が介入したらしいが食中毒であった。

原因は行商のシラス干し。日本人の科学者がこの食品から培養させて発見したのが腸炎ビブリオ菌である。この菌はコレラ菌に近いものらしい。ビブリオとはラテン語のバイブレーション、つまり鞭毛を動かす様子から命名された。学名はVibrio parahaemolyticus。

この菌の特徴は好塩性で、爆発的増殖する。ある一定数を体内に入れないと発症しない。

10度から20度の温度を好み、6月~9月が一番発生しやすい。

生食の魚でも貝でも買ってきてすぐ食べれば良いのだが、冷蔵庫に入れて時間を置いてから食べるのが一番危険のようである。

夏場の冷蔵庫は開閉頻度が高く、内部の温度があがりがち。

火を入れればこの菌は死滅する。

ちなみに欧米では滅多に発症しないようである。

9月は真夏より一番食中毒の多い月。気をつけましょう!!

0 件のコメント: